青燈といふもの ページ2
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昨日の復習するぞー。
「百物語」とはなんだ?
ああ、怪談噺を百話するアレだ。
じゃあ百話話すとどうなる?
そう、物の怪が来る。ここまで授業で
やったな。
じゃあ百物語をやったことあるか?
・・・いないか、妖怪だもんな。
じゃあ百物語の物の怪にあったことあるか?
いないな。まあ、やったことないなら
尚更だな。
俺か?会ったことあるぞ。気になるか?
気になるよな。
話が逸れてしまうがその人の話をしよう。
その人は青行燈(アオアンドン)だ。
おっと、名前ではなく種類だ。
ほら、おまえらも言うだろ、
人間とか犬とか。それと一緒だ。
じゃあ名前はなんだって話になる。
その人の名は「青燈(ミアカリ)」という。
最初見たときはびっくりした。
サングラスをかけたヒョロ男がいたと思った。
なんで妖怪なのにサングラスかって?
簡単だ、人間と同じ格好しなきゃ浮くだろう?
忘れてた奴は復習しておけ。
しかも何が面白いってフラワーレイを
かけていたってことだ。
フラワーレイ、人間世界史をやってないと
わからないか。
フラダンスの人がよくかけている花のアレだ。
まあ何が言いたいって、ふざけるんだよ
その人。
当時俺はふざけてる人と馬鹿を混同していた
もんだから思わず俺は「馬鹿か」と
言ってしまった。
そしたら青燈さんは聞いていたらしく、
俺に質問してきた。
「馬鹿ってなんだい?」と。
俺は答えてやった。
「相手に何かを伝えるとき、簡単に済むこと
でも、わけのわからない長ったらしい方法で
伝えようとしてしまって結局相手に何が
言いたいのか伝わらなくなってしまうような
人のことです。いかがでしたか?」と。
すると青燈さんは少し考えたような素ぶり
をして俺に言った。
「つまるところ君のような人ってことだね。」と。
今考えたらかなりのブラックジョーク
だったんだよな。
おまえら当時の俺にこんなこと言われたって
わかんないだろう?
今の俺だったらこう答えるな。
「要約できない奴」ってな。
・・・じゃあ、雑談はここまでにして、
授業始めるぞー。
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作者名:86(ハチロク) | 作成日時:2019年6月1日 14時