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〚蒼き光のつどい〛
【蒼き月】が地球の夜空に浮かび上がるようになって以降、設立された新興宗教。
その蒼い光に救済を見いだした人々が集まり、信仰を捧げている。
社会が蒼き月の影響に動揺する中で、この集団は「神の兆し」として月を称え、エネミーを「浄化の天使」と崇めている。
この新興宗教団体においては、エネミーは『地球を罪深い人類から解放し、神の秩序を再構築するために送られた存在』だと信じられているとか。
教義の中心は「蒼き月が地球を浄化する運命を持つ」と言ったものであり、この浄化を「新たな楽園への鍵」として受け入れ、エネミーに殺されることすらも救済の一環と見做す狂気を保有している。
生き残る者は「選ばれし者」であり、神の楽園にて新たな使命を果たすとされる。
教団のカリスマ的指導者として「お父様」と呼ばれる人物が居り、彼がこの教団を率いている。
「お父様」は身体に埋め込んだ【蒼月片】によって【蒼き月】と直接交信できると信じられている模様。両親がこの「蒼い光のつどい」の信者である、ある職員が語ることにはその胸部に10cm規模の【蒼月片】が埋めこまれているそうだ。
彼の体から放たれる青白い光は信者たちにとって神そのものの現れであり、その光を見ることで「月の声」を聞いたと錯覚させられる。信者たちは「お父様」の一言一句に従い、疑念を持つことなく自らを教団に捧げている、と言われている。
教団内部は非常に厳格な階差構造が敷かれており、「お父様」を頂点とし、その下に「月の司祭」と呼ばれる幹部層、またその下には一般信徒が存在する形となっている。
「月の司祭」は「お父様」の指示を各地の信徒に伝え、儀式や布教活動を指揮する役割を担う。
彼らもまた左手の甲に少量の【蒼月片】を身体に埋め込んでおり、教団内ではそれが「神の力を分け与えられた証」と考えられている。
近年は彼らの布教活動も活発に見られるようになった。
「蒼き光のつどい」は【月災】を終末の予兆と語り、社会に恐怖を植え付け、それを救済の必要性を煽る。都市部では信徒が密かに潜り込み【エネミー】の襲撃を予言して信者を増やす動きが確認されている。
さらに彼らはその教義から【エネミー】の存在そのものを神の証として利用し、人類の抵抗組織――即ち【機関】を「神への冒涜者」と糾弾することでその影響力を拡大しているため、職員は注意が必要だ。

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作者名:はてな | 作成日時:2025年1月4日 22時