ﾟ+花より男子ﾟ+Flower Boys｡・:＋°

第5話 過去の話 ページ5

司side




牧野に頼まれて俺は
Aのことを話すことにした









司)でもよー、何話したらいいんだ？










俺の疑問に牧野は
鼻をピクっとさせて









牧野)そりゃ、どうして
あの子が病院にいたかとか
あんたとあの子の関係とかー









きっと、聞きたいことは山ほどあるのだろう
俺は舌打ちをしながら









司)わかったよ、全部話せばいいんだろ？









俺はそう言って、最初から隠さず全て話した









Aは昔からの付き合いで
類のことを好きだったのを自分が無理やり引き離したこと









その事で口論になり
Aをバルコニーから突き落としてしまったこと









それが何故か類のせいになっており
類はAに近づくことが出来ないこと









牧野)え、そんなことしたの？










司)しゃーねぇだろ
事故だったんだからよ、それに
元々、俺の婚約者だったんだしよ









牧野)まさか、それもあんたが仕組んだの？









司)んなわけねぇだろ！
俺だってプライドがあるわ
もういいだろ？帰ろうぜ









そう言って俺は牧野とカフェを出た
もうすっかり辺りは暗くなっており、俺は牧野を送っていくことにした









牧野)あんたって色々大変なんだね










牧野がボソッと呟いたことに
俺は少し考えてから答えた









司)俺じゃねぇよ
大変なのはいつも類だ








牧野)そっか…あ、ねぇ、みて！
このお屋敷、お城みたいだね
あんたの家みたい









そう言って牧野は
にこやかに笑った









司)こんだけ広かったら落ち着かねぇよ









そう言ってスタスタと
歩いた









きっと誰もが憧れる家なんだろうな
ここはAの家だなんて教えたら牧野はどんな顔をするんだろうな









司)なぁ、まきー









俺は振り返って
話しかけようとした時だった









牧野)あ、A？
まさかこのお城、Aの家？








司)げっ、だったら
なんなんだよ









Aは庭でぼーっと
ベンチに座っていた









牧野)寂しそうね、A
今でも花沢類のこと好きなのかな？









司)知らねぇよ









俺は冷たく返したことを
少しだけ反省した









どうして、みんな
類がいいんだ








類のこと嫌いになりそうな
夜だった

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