psycho [TOP4] (ページ5)

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「で、お嬢さんの名前なんだけど…。」

「あー、みんなで候補出して決めるとかでいいんじゃない？」

「え、面倒くさいんだけど。」

「文句ある奴晩飯抜きな。」

牛沢さんの一言に、乗り気でなかったレトルトさんもキヨさんも紙を取ってペンで候補を書き始めた。

これ、私はどうしたらいいんだろうか。

一番最初にペンを置いたのはガッチさんで、そのまま箱を持ってきた彼は私の足を優しく持ち上げた。

「ちょっと染みるかもしれないけど、我慢してね。」

液体をそこに振りかけて、慣れた手つきで事を進めていく。

少し痛んだけどこれくらいなら大丈夫だ。

「…痛くないの？」

「はい、大丈夫です。」

いままで怪我の手当てなんて受けたことがなかった。

だってそんなことしないでも私の怪我はすぐに治ってしまうから。

「はい、できた。」

「ありがとう、ございます。」

「いいえー。」

相変わらずの笑顔。

「終わったー？」

「ん。」「はい、じゃあこの中から決めてくれる？」

並べられた4枚の紙。

それをまじまじと見ていたけど、一目見たときからこれにしようと決めていた名前があった。

「…これがいいです。」

「え、」

驚いた声を出したのはレトルトさん。

この名前を考えてくれたのは彼だったのか。