psycho [TOP4] (ページ3)

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かちゃり、と音がして向けられた銃口。

優しい顔のままそんな物騒なものを出すなんてどうなっているんだこの人。

「ねえガッチさん、やめてよ。俺が血嫌いなの知ってるでしょ。」

「あはは、ごめんごめん。でもさあ、ここに来られた以上は生かしておけないでしょ。」

ここに来てはいけなかったのかもしれない。

何も話せないままぼーっとやり取りを眺めていると、突然こっちに視線が向けられた。

「なあ、お嬢さん。」

「は、い。」

「俺らのこと、誰にも言わないって約束できる？」

そもそも、言う相手もいないのに。

とりあえずここは頷くのが得策だろう。

頭を縦に振った私に、面白くなさそうに銃を下ろした男性。

「まあ、誰かに言ったらそいつ諸共そのときに消そう。」

「ふうん、まあいいけど。…行くぞ、お嬢さん。」

「どこに、ですか。」

「いいから着いて来いよ。」

ぐっと腕を引っ張られ、立たされた足に痛みが走る。

そういえば怪我してるんだっけ。それに顔をしかめながらゆっくりと後ろを着いて行った。

「ねえ君、靴は？」

「…？」

「靴だよ。」

「履いたことは、ないです。」

「どんな生活送ってきたらそうなるんだよ。」

そんなに驚くことなんだろうか。

さっきガッチさん、と呼ばれていた男性は私の前にすっとしゃがんだ。

「うわ、こりゃ歩けるもんじゃないね。」