psycho [TOP4] (ページ15)

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私はとある研究施設で実験体として使われてきた。

その結果常人より身体能力や治癒能力が格段に上がっているのだ。

そしてその能力には発動条件がある。

それは血を飲むこと。なんて気持ちの悪い条件を出してくれてんだと研究員に抗議したのが懐かしい。

『ちょ、ここ多すぎでしょ…、』

五感は通常状態でも動物並みに優れている。

少し離れたところ(きっと外だけど)から聞こえてきたのはレトルトさんの声。

目の前の黒服に集中して私のことは完全に見えていないガッチさん。

いまがチャンスか。

傍に倒れていた奴が握っていたナイフを借りて少し手を傷つける。

お面を少しずらして血を舐めてから深く息を吸った。

胸の辺りが熱くなるのを感じ、一度どくんっと大きな音が鳴ればそれが合図。

さあ、行こう。久しぶりで体が鈍ってないといいんだけど。

近くの窓からよいしょと体を投げ出して着地する。

案外高くなくてよかった。

聴力を頼りに彼の居場所を探していけば、レトルトさん単体を大勢で攻撃しているところを見つけた。

一人にあれだけの人数は流石に卑怯だ。

まず手始めに一番近い奴の腹を殴る。う、と小さな声を出して倒れたそいつの手には爆弾が握られたいた。

「いいのあるじゃん。」