psycho [TOP4] (ページ2)

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暗い、何もない場所を一人で歩いている私。

何もないことが怖くて、でも先に進めばなにかあると思ってついに私は走り出した。

足が重い。

すると、先に光が見えた。

手を伸ばし、もう少しであれに触れる、＿＿＿＿

「あ、起きた。」

「っ？！」

「うおっ、いきなり起きるんじゃねェ！」

びっくりして声が出ない。

誰かが私を覗き込んでいたらしく、驚いて体を起こした私にその人は怒鳴った。

びくりと体を強張らせた私に、その人は不機嫌な顔を見せた。

「お前、名前は。」

「名前…。」

知らない単語を繰り返す私に、その人の顔はますます不機嫌になる。

どうにかしないとまずいけれど何せ名前など私にはないのだから答えようがない。

黙ったままの私にその人は溜息を吐いて出て行った。

ここはどこなんだろうか。何かふかふかしたところに寝かされていたらしい私。

そういえば私、頭をぶつけてそのまま意識をなくしてしまったんだっけ。

「目覚ましたか、お嬢さん。」

くつくつと喉の奥を鳴らし、入ってきたのはさっきの人とはまた違う人。

背の低い男性と、ずっとニコニコと笑っている優しそうな男性。

「…あの、ここは？」

「あれ、俺らに依頼があるから来たんじゃないの？」

「依頼…？」

「ありゃ、俺らのことも知らないみたいだな。じゃあなんでここに来れたんだろうな。」