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・※事後表現あり 注意 ページ19

とん、とん、とん。



優しく背中を撫でられる感覚で目を覚ます。



「…?」



ゆっくりと起き上がると、こちらを見つめる葛葉くんと目が合った。



(あ…この顔、好き…)



目をきゅっと細めて、ふわりと笑う優しい顔。



いつもこんな顔で私を見てくれていると思うと、より胸が苦しくなった。



「はよ。…腰、平気?」



「腰……ぁ…うん、平気だよ」



数時間前まで盛り上がっていた私たち。



甘い雰囲気が流れている間に葛葉くんは私をベッドまで運んでくれて、そのまま…といった流れだ。



そしてコトが終わると疲れて私は眠ってしまった、と。



時計を見ると、6時になるかならないかくらいの時間。



1時間ちょっとくらい寝てしまっていたようだ。



「水持ってくる」



「ありがとう」



ベッドから離れた葛葉くんの背中を暫く見つめる。



相変わらず姿勢は悪いけど、スラッと細くて背も高くて。



背格好だけで誰かわかっちゃうくらい、この姿を何度も見た。



…にしても。



真昼間からお盛んになってしまった…。



(そんなつもり無かったんだけど…あの顔見たらこっちも…)



ひゃー、と枕に顔をうずめる。



葛葉くんのあのギラついた瞳は嫌いじゃない。



むしろ、好きというか。



葛葉くんの匂いがする布団を抱きしめながら寝返りを打つ。



ドアの方に背中を向けるように寝転がっていると、コトン、とコップがテーブルに音がした。



すると、ツーとなぞられる背中。



「ひゃっ…!ちょっと…葛葉くん??」



「いや、細いなーって」



「…それ嫌味?」



「なんでだよ」



細くないし、最近ちょっと太ってきたくらいだし。



それに、葛葉くんだって細い。



ベッドに腰掛けた葛葉くんのお腹に後ろから抱き着いてみる。



余裕で反対の手首が掴めるくらいには細い。



「おまっ……誘ってる?」



「葛葉くんそんなに体力ないでしょ」



「バレたか」



「ふふ、また夜ね」



「ハイハイ夜ね、夜……え、夜っ…!?お誘い!?」



「ちょっとうるさい」



下ネタ駄目なくせに、こういう時に限ってはなんで目を輝かせるんだろ。



はぁ、と溜息をつきながらも少し嬉しくて口角が上がった。

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hs - こんにちは!r18の作品のURLをコメント欄に貼ってもらえませんか?どうしても見れないので…これからも応援してます! (2022年9月17日 7時) (レス) @page50 id: 44092dc9d2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - のんちゃんさん» ありがとうございます! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ルカさん» 恐らく年齢設定の問題だと思われます…。18歳以上だと見れると思います…! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - スゥッ……久々にみた…てぇてぇ死んだ…………ありがとうございます┏┛墓┗┓ (2022年8月5日 8時) (レス) @page49 id: bbcbbc772c (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - 作品一覧を見ても全3件となっているのにr18の作品だけ非表示になってるんですけどどこで見れますか? (2022年7月16日 3時) (レス) @page27 id: 718c8c65a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年11月15日 0時

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