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「Aと叶が仲良くなることは別にいいけど…ただ、今日は違ぇじゃん」



「うん…ごめん…」



腕の中でくるりと回り、葛葉くんに抱き着く。



ごめん、ともう一度謝るとゆっくりと頭を撫でてくれた。



「飯食ったら一緒にゲームしよ」



「…!うん!何する?」



「……叶としてたゲーム」



「へへ、わかった」



ヤキモチ妬きな葛葉くんをぎゅーっと抱きしめる。



「昼飯、何?」



「えっとね、チャーハンと中華スープ」



「おぉ、美味そ」



「まだ作ってないのにー?」



「Aが作るやつは全部美味いの」



会話をしながら、私よりももっと強い力で葛葉くんは私を抱きしめた。



ほんと、少し痛いくらい。



「葛葉くんも料理する?」



「しない」



「えぇーしようよ」



「やだね」



葛葉くんは頑なに料理をしないと言い張る。



(その言い方可愛いからさぁ…許しちゃう…)



私から腕を解いてソファに座った葛葉くん。



ポンポン、と隣を叩くので私もそこに座った。



そして猫背な葛葉くんの肩に頭を預ける。



「…ね、葛葉くん」



「んー?」



「大好きだよ……って、顔真っ赤にしないでよー!」



「してないけど!?はぁ!?してねぇし!」



囁くように伝えた想いは、葛葉くんの心に響いたようで。



私の頭に同じように頭を預けていた葛葉くんは焦ったように顔を赤くする。



「やった、葛葉くんに勝った」



「はぁー?負けですぅ」



「なんでよ、絶対私勝った!」



「勝ち負けとかないんで〜〜」



「さっき負けって言ってたくせに!もう、葛葉くんずるいよー」



「ははん、ずるくて結構」



「もーっ…」



そんな言い合いがしばらく続く。



葛葉くんは流石と言ったところでポンポンと言葉が出てきて。



押され気味になってムッと口を瞑ると、突然顔が近づいてきた。



「ん…」



ふにっと触れ合う唇。



「今?」



「え、タイミング違う?」



「葛葉くんの方が詳しいでしょうが」



「その俺様が今だと思った」



「じゃあ合ってる」



離れた唇は、またすぐに触れちゃいそうなほど近くに来る。



ちょん、と鼻が触れるとなんだかくすぐったくて笑みがこぼれた。



葛葉くんのとがった耳におもむろに指を伸ばす。



ピアスのついたそれを撫でると、ぴくりと肩が揺れる。



「おまっ…昼飯、食うんだろ」



「…だね」



なんだか恥ずかしくなった私は、ソファから降りてキッチンへと足を進めた。

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hs - こんにちは!r18の作品のURLをコメント欄に貼ってもらえませんか?どうしても見れないので…これからも応援してます! (2022年9月17日 7時) (レス) @page50 id: 44092dc9d2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - のんちゃんさん» ありがとうございます! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ルカさん» 恐らく年齢設定の問題だと思われます…。18歳以上だと見れると思います…! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - スゥッ……久々にみた…てぇてぇ死んだ…………ありがとうございます┏┛墓┗┓ (2022年8月5日 8時) (レス) @page49 id: bbcbbc772c (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - 作品一覧を見ても全3件となっているのにr18の作品だけ非表示になってるんですけどどこで見れますか? (2022年7月16日 3時) (レス) @page27 id: 718c8c65a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年11月15日 0時

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