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熱に ページ46

夕飯を食べ終わり、哀葉は危機に陥っていた

「よっし、じゃあ風呂入るか」

天花寺がそういうと皆賛成し、各々風呂へ持っていく着替えを取りに行く
この屋敷の風呂は大衆浴場と、主寝室に個室の風呂がある
勿論皆は大衆浴場に向かうのだろう
けれど哀葉はそうはいかない

『……あー、俺ちょっと用事が』

「えぇっ!?哀葉、一緒に入らないの!?」

戌峰が至極残念そうな声を出す

「ま、用事があんなら仕方ねぇじゃん。諦めろよ戌峰」

そんな哀葉を手助けするように虎石が口を挟む
戌峰は一緒に入りたかったのにと項垂れながらも了承した

『悪いなわんこ。じゃ、そういうわけだから』

哀葉は顔の前で手を合わせて、苦笑する
去る際に虎石の横を通り

『ありがと、和泉』

「っ…おう」

笑う哀葉に、ドキリとする虎石
そんなことも知らず、彼女は鳳のいる部屋へ



「おや、来たね。お風呂はもう沸いているからゆっくり使ってきなよ」

鳳の部屋に入ると彼は快く迎え入れてくれる

『すみません。迷惑かけて』

「迷惑なんて思わないさ。寧ろ俺らが無理を強いているのが申し訳ないよ」

『…私はこの学校を自分から志願したので、無理強いなんて思ってませんよ』

哀葉はおかしそうに笑って、脱衣所へと消えて行った
残った鳳も苦笑していた

「強いな…あの子は」

哀葉が風呂から上がると、テーブルにはささやかなケーキとシャンメリーが置かれていた

『え、これ』

「まさか、今回哀葉をここに呼んだ理由を忘れてないよね?」

『覚えてますよ。けど、ここまで豪華だとは』

「俺からのお礼だよ。編曲、本当にありがとう」

哀葉は鳳の向かいの席に座る
彼女の格好はパーカーにハーフパンツというラフな姿
少し恐縮してしまった彼女にそっと鳳は笑いかけた

『お役に立てたのなら、嬉しいです』

照れ臭そうに笑う哀葉の表情は鳳でもあまり見ない女性の顔
少し違和感を感じた胸に気づかない振りをして、彼はシャンメリーが入ったグラス一つを哀葉に渡す

「じゃ、新人お披露目公演を記念して」

『乾杯…!』

キンッという小さなガラス音が部屋に響く
昼間の喧騒が嘘のように静かだ
シャンメリーを飲んで、ケーキを食べて哀葉は体に違和感が生じているのを感じた

(あ、まさか…)

『樹さん、まさかこれ少しアルコール…』

「あ、バレた?でも甘酒とそう変わらないぐらいのアルコールだよ」

鳳は笑うが

(ちょっと、ねむい…)

哀葉はそのまま瞼を閉じた

添い寝→←割れた末路



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設定タグ:スタミュ , 虎石和泉 , うたの☆プリンスさまっ♪   
作品ジャンル:アニメ
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ディー&ダム(プロフ) - 誰が喋ってるか分からないので、分かりやすくしてもえらると助かります。 (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c7bed322d (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - lightjokerさん» ご指摘ありがとうございます。修正しましたので、ご確認ください (2016年10月4日 22時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - 連続ごめんなさい!!ページ13の名前変換も出来ないです。 (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - すいません。ページ4の所の名前変換が出来てないです (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
滝原つな(プロフ) - 春月さん» 直ってましたよー!ありがとうございますm(_ _)m (2016年6月26日 4時) (レス) id: 3f531b701b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月 | 作成日時:2015年11月6日 0時

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