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余計なキューピッド ページ35

「哀葉」

『あれ、虎石少年。もう良いのか?』

「ちょっと休憩。戌峰のやつ体力底無しすぎんだよ」

哀葉の隣に腰掛けて、テーブルに突っ伏す
ひやりと海によって冷えた虎石の体がが哀葉の腕に当たる

『冷たっ』

「わりーわりー。つーかお前全然遊んでねえだろ?」

突っ伏した状態で虎石は哀葉の方を向く
その顔は何処かつまらなさそうだ

『荷物番してねぇと。ほら、一応保護者だし?』

これ以上心配かけたくないのか、本当のことは言わずに哀葉は笑って冗談交じりに言う

「歳一つしか違わねえだろ」

『生きてる年数はお前より一つ上だ。一年って小さい様で大きいよ』

哀葉は頼んでいたかき氷を頬張る
熱された体に冷たいかき氷は丁度いい

『あ、食べるか?』

スッとかき氷が掬われたスプーンを虎石へ持っていく
哀葉に間接キスという概念はこの時存在していないし、虎石にもない
なので

「じゃ、貰う」

普通にあーんが発生する

「って、これコーラかよ」

『マズくはないだろー?』

ケラケラと笑っていると、虎石は遠くの方から視線を感じていた
目をそちらに向けると、申渡が恨めしそうな顔でこちらを見ていたのだ

(自覚してから分かりやすいなーあいつ)

片手を前に出して、悪いなという仕草をすると彼は我に返って顔をそらした
多分無意識だったのだろう

『赤トラ?何見てんだ?』

その行動に哀葉も視線をずらす

『サルちゃん見てたのか』

「視線を感じたからな。すげぇ恨めしそうな」

『マジか。かき氷食べたかったのかな』

そんなズレた発言をする哀葉に虎石はガックリと項垂れた
先は長そうだ。そう思ってしまった

「哀葉、一回遊んでこいよ。荷物番なら俺がしとく」

『んー…じゃ、少し頼むか。そのかき氷残り食べていいからな』

少し考えた後、哀葉は立ち上がって申渡のいる方へと向かって行った

「これで少しは進展してくれるといいけどな」

この虎石の行動が後に、自分を苦しめることになるとは
この時の彼は何も知らない

悪天候→←天候



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設定タグ:スタミュ , 虎石和泉 , うたの☆プリンスさまっ♪   
作品ジャンル:アニメ
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ディー&ダム(プロフ) - 誰が喋ってるか分からないので、分かりやすくしてもえらると助かります。 (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c7bed322d (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - lightjokerさん» ご指摘ありがとうございます。修正しましたので、ご確認ください (2016年10月4日 22時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - 連続ごめんなさい!!ページ13の名前変換も出来ないです。 (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - すいません。ページ4の所の名前変換が出来てないです (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
滝原つな(プロフ) - 春月さん» 直ってましたよー!ありがとうございますm(_ _)m (2016年6月26日 4時) (レス) id: 3f531b701b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月 | 作成日時:2015年11月6日 0時

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