第九章『誰そ彼、あるいは逢魔が時の待ち合わせ』 ページ5
時刻は昼、授業終わりのチャイムが鳴る。
Aは伸びをしながら長く息を吐いた。いつもなら隣に座っている二人に、昼ごはんはどうするかと聞くタイミングである。が、今日は違った。
｢ショッピも水臭い奴やなー、せめて一言先に言えって思うわ｣
｢激しく同意｣
Aの隣にいるのはチーノだけである。いつもならいるはずのあと一人、ショッピは休学することになったと、先程エーミールから聞かされたばかりだ。
｢お二人には相談しているものだと思っていましたが…｣
｢いやいや、全く初耳ですよ！この前の丸一日サボりも、いつもの気まぐれやろで済ませてたもんな！｣
｢ショッピ君の怠惰さに全信頼を置いてたね｣
｢…その全信頼は、とても仲がよろしいってことで解釈してもいいんですかね…？｣
ちなみにLINEでショッピに休学は本当かと言及してみたら、肯定のスタンプが一つだけ送られてきた。あのシャツ入れ魔神野郎、淡白過ぎる。
｢まあ、元々授業だけ一緒に受ける仲やったしなぁ。こんなもんちゃうん？｣
｢それにしたって急すぎるよ。理由とかは別に言わなくてもいいけど、一言くらいかけてくれてもいいじゃん｣
｢ま、そこを省くあたりがアイツらしいっちゃらしいけどなー｣
｢妙に納得できる辺りが寂しいような…｣
寂しいとは口でいいつつも、Aは笑ってしまった。まあ、今生の別れという訳でもない。連絡も普通に取れるし、あまりグチグチ言うのもそもそも性にあわない。
｢ところでA、話変わるんやけど週末予定ある？｣
｢めっちゃ変わるな。…いや、特には無いけど？｣
チーノがコホン、と咳払いをする。Aは、いつもより真面目な顔をしている彼にキョトンとし、内心首を傾げた。なんだろうか、ノートを見せてくれ、とかだろうか。テストもまだ先だし、急ぎの課題も特には無かったはずだが。
｢あんな、俺とデートしてくれへん？｣
｢……ほんとに180度話変えるじゃん｣
予想もしていなかった彼の言葉に、三秒程返事が遅れてしまった。
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にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白いですッ…!!!もう…好き(語彙力皆無)htrnのモンペ具合が好き過ぎるんだよなぁ…(( 更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年2月28日 0時) (
レス) @page45 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - 私にどストライクの作品です！！更新頑張ってください！！ (2021年11月1日 0時) (レス) id: 23a9beafd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - ソウさん» ソウさん、コメントありがとうございます！ゆっくりとですがじわじわ更新しております！今後ものんびり待っていただけると幸甚です！ (2021年3月24日 0時) (レス) id: 1d5de77dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ソウ - 初めまして！前からこの作品を読ませてもらっていたのですが、やっぱり面白いですね！今後の更新も楽しみにしています！ (2021年2月26日 7時) (レス) id: 41f6688bcf (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - 田中さん» 田中さん、ご指摘ありがとうございます！会話文中にw等を使っていたのは、｢動画内の彼らのテロップに寄せた方が、脳内再生余裕かな？｣と判断していたためです。自身でも悩んでいた部分でしたので、大変参考になりました！次回からちょっと試してみますね！ (2020年9月2日 19時) (レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏太郎 | 作成日時：2020年8月28日 23時
