絞殺 (ページ29)

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俺と彼女の花園にあの男が入り込んだのはもういつの事だか。

毎日欠かさずに裏庭に視線を移していた俺は、俺と彼女の関係にあの男が入り込んできたことを当たり前に知った。

1日限りなのかなと思っていたがそんな訳はなく、毎日彼女と2人でご飯を食べては完全に二人の世界だ。

「怖いよ、顔。」

「え、あぁ。」

「2人、仲いいんだね。」

「...うん。」

「付き合ってはないみたいだけど。」

俺の顔が怖かったようで、ガリさんは気を使ってくれた。

高校生の恋愛なんて何が起こるかわからない。
昨日までは知らんぷりをしていた者同士が本当は好き同士で、次の日には付き合っているなんてこともある。

だから俺は怖かった。

名前まで呼ばせてくれて、俺に笑顔を見せてくれた彼女が他の男に取られそうで。

彼女は音楽室にあまり来なくなった。
今までは毎日行ってもいたのだが今では週二ほど。
何をしていたんですか？と聞けばカフェに行ってた、友達の遊んでた。って。

ガリさんが言ってた。
彼女は友達がいないと。
あの井上とかいう男と遊んでいるから俺には話せないのだろうか。

いつの間にか、

支配欲でいっぱいだった。

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