75話 ページ25
助産院に出勤して、
蒼真を控え室で寝させた。
「おはよう〜」
待合室のこたつには、佐倉さんの姿が。
「おはようございます」
待合室の本棚から
名付けに関する本を全部引っ張り出して
色々吟味しながら紙に書いていく。
その姿はまるで勉強に追われる受験生のようだった。
「赤ちゃんの名前、考えてるみたい」
亜由美さんが掃除をしながら言う。
ああ、なるほど。
佐倉さんは、あーとか、うーんとか
悩みに悩んでる様子。
暖かいゆず茶を淹れて
こたつに持って行ってあげた。
もうこたつも終わなきゃいけない季節だなあ、
なんて。
「どう？名前難しいでしょ」
「今まで受けてきたどのテストよりも難しい」
「だよねぇ、わかる」
佐倉さんの眉間には皺が彫られたように
刻まれていた。
「晴生さんがよく、
赤ちゃんの名付け親してるって
尚くんに教えてもらいました」
「そうだけど…」
赤ちゃんの名前考えてほしい、と
よく言われることがある。
晴生さんのおかげでこの子を産む決意できたから、とか言われて。
嬉しいのは山々。
だけど、そんな大事なことを他人の俺が
決めていいものか。
「苦手だからなあ、俺」
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朱々璃(プロフ) - こんぺいとうさん» 閲覧ありがとうございます！コメント頂けるとやる気起きます笑 少しずつですが頑張ります(^^) これから、兄弟一人一人の恋事情も挟みますのでお楽しみください！これからもよろしくお願いします (2017年11月13日 12時) (
レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2017年11月11日 23時) (レス) id: 44526260a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱々璃 | 作成日時：2017年11月2日 1時
