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65話 ページ15

「本当にお前は馬鹿だよな」

どんなプロポーズだよ。

「何回言われても俺の気持ちは変わんないよ」

ゆっくりと胸を押して離れた。

慶太とは幸せになれない。
サラちゃんのこと思い出してしまう。
「もう、思い出すのはキツいんだよ」

「晴生は、サラちゃんのこと忘れたいの…?」

忘れたい。
こんな辛い思いするなら、
慶太とも出会いたくなかった。
サラちゃんを妊娠したのも、
全部。

「…忘れたいよ」

下を向いたまま言った。
その時、頬に衝撃が走った。
乾いた音の後に、頬がじんじんと熱を持ったように
痛む。

俺が驚いた顔で見上げると
真っ赤になって震えてる慶太がいた。
そこで初めて平手打ちされたことに気づく。

「そんなこと言うなよ!
幸せだったじゃん!あの時!
俺とお腹触って、名前考えて、赤ちゃん服どれが似合うかなって通販見て、どっちに似るかなってエコー見てた時、ずっと晴生にはどうでもいい時間だったのかよ!」

そういう意味じゃない。
確かに楽しかった、幸せだった。
これが幸せかって思ってた。

ずっとベッドの上で、張りどめの点滴してた
辛かったとこともあったけど、
確かに幸せだった。

でも、違うんだよ。
慶太。

「俺の、お腹の中で赤ちゃん死んだ気持ちは
俺のせいで赤ちゃん死んだ気持ちは
分かんねぇだろ…慶太。」

慶太の小さく息を飲む音だけが
静かに聞こえた。

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朱々璃(プロフ) - こんぺいとうさん» 閲覧ありがとうございます!コメント頂けるとやる気起きます笑 少しずつですが頑張ります(^^) これから、兄弟一人一人の恋事情も挟みますのでお楽しみください!これからもよろしくお願いします (2017年11月13日 12時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!楽しみにしています! (2017年11月11日 23時) (レス) id: 44526260a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱々璃 | 作成日時:2017年11月2日 1時

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