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30話 ページ30

家に着いた。
車の中では一言も発さなかった。
お互いに。

庭の花に水をやると伝えると
「ハルちゃん、俺自分の部屋にいるから」
そう言って2階へ上がって行った。

蒼真の部屋は元は俺の部屋だった。
俺が5年制の公立高校の看護科を卒業した後、
体弱いから、厳しい看護師の道とは別に
料理の専門学校に通うことになった時に家を出た。

そのタイミングで蒼真に部屋を譲った。

中学校生活は、早退遅刻が多かった。
だから高校も母さんがすぐに迎えに来れる
地元の偏差値低い高校を受けることになった。
だけど、俺は勉強そこそこ出来てた方だから
偏差値低い高校の頭良い看護科を受験した。

5年間通って、
卒業して、正看護師の免許取って
料理の専門学校に入った。

1年後、俺は慶太との赤ちゃんを身篭って
退学することになる。

今は、料理の専門学校に光貴が通っている。

退院した後、勉強し直して
ちゃんと、調理師と管理栄養士の資格を取った。

水やりをして、
リビングのソファにかけている、薄手のブランケットを持って、蒼真の部屋の前に立った。

こんこん、と戸をノックする。

「蒼真、入るよ」
部屋の隅にあるベッドの上で
体育座りをしていた。

小さい蒼真。
くくった前髪が少しだけ震えていた。

俺はベッドに腰掛けた。
そして、肩にブランケットをかける。

唇を強く噛んでいて
血が滲んでいた。

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朱々璃(プロフ) - こはるさん» 閲覧ありがとうございます!体が弱いので少しずつの更新ですがよろしくお願いします! (2017年10月30日 21時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - とても面白いです!最初は少し泣きました (笑) これからのお話も楽しみです!更新頑張ってください! (2017年10月28日 22時) (レス) id: df734a0178 (このIDを非表示/違反報告)
朱々璃(プロフ) - 凛月☆男の娘は国宝!!さん» 閲覧ありがとうございます!勿体無いお言葉嬉しいです。これから兄弟一人一人の話も進んでくるので、永らくよろしくお願いします! (2017年10月24日 20時) (レス) id: e291ea7c47 (このIDを非表示/違反報告)
凛月☆男の娘は国宝!! - あ゙あ゙ああぁ〜〜!!(´;ω;`) やめろー!これ以上いい話にもっていくな〜!! 涙腺崩壊して涙が止まらないよ〜〜! (訳: 朱々璃さんの作品は素晴らしいです!) (2017年10月21日 19時) (レス) id: 89f15ab5c3 (このIDを非表示/違反報告)
火野スウ(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!本当に嬉しいお言葉です!この話に思い入れすぎて、普段の生活でも隣に蒼真が見えちゃうような感じです笑 私自身、晴生同様、体が弱いので更新遅めですがよろしくお願いします!もしよければこれからも感想とかお願いします! (2016年10月10日 12時) (レス) id: 9435c25c3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱々璃 | 作成日時:2016年6月24日 18時

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