11話 ページ13
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A今から来れない?
どうした?
Aお願い
すぐに既読が付くが返事がない。
きっと俺の家に向かう準備をしてくれているのだろう。
"彼"は何があっても俺の誘いを断らない。
夜中だろうが朝方だろうが俺が来て欲しいと連絡すると、すぐに駆けつけてくれる。
もうとっくに日付けが変わってしまっている。
申し訳ない気持ちでいっぱいだったけれど、「辛い時はいつでも呼んで。」
2年前そう言ってくれた彼の言葉に、いつだって甘えてしまう。
そらる達が帰ってしまってから、押し寄せる寂寥感につぶされそうになる。
恐怖を紛らわせるために浴びるように飲んだ強めの酒で、胃がムカついて気持ちが悪い。
襲い来る不安から逃れるように、ベットルームへ行きシーツを頭から被る。
お願い。早く来て。
どれくらいうずくまっていたのだろう。
まるで永遠のように感じられた静寂な均衡をガチャリと玄関の鍵が回る音が崩した。
彼には、彼にだけはこの家の合鍵を渡してある。
わざわざ来てくれたんだから迎えに行かなきゃ。
そう思う心とは裏腹に、体は鉛を呑み込んだかのように全く動かない。
ひたひたと響く足音が、段々とこちらに向かって来るのを耳なりと共に感じる。
頭がぼんやりしてうまく働かない。
俺を包むシーツが優しく捲られた。
「やっぱりここにいた。
リビング散らかってたけど、まさかあの量のお酒1人で飲んだんじゃないよね？」
心配を孕んだ声。
いつだって彼は俺に優しい。
『そらるとか...来てた。』
「なるほど、顔真っ青だよ。大丈夫？」
『ん...だいじょぶ』
「はぁ、大丈夫じゃないから呼んだんでしょ？甘えていいんだよ。
気持ち悪いの？どっか痛む？」
ぐったりと力の入らない俺の体を優しく抱き起こされ、逞しい腕に包まれる。
しっかりと力強く俺を支えてくれるその腕にひどく安心する。
彼の胸に頭を預け目を瞑ると幾分か気分が良くなったような気がした。
『ごめん...1人になったら怖くなって。
俺、本当に復帰して良かったのかな。』
「新曲良かったよ。
最高だった。
なにも不安がる心配なんてない。」
『ありがとう、』
『りぶ』
「いいよ。いつでも呼んで。」
そう言ってりぶは俺の頬を撫で、
優しく微笑んだ。
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ゆきうさぎ - コメント失礼します。作者様の負担になるようでしたら話は別ですが、僕は皆でハッピーエンドが良いと思います。 (2020年9月20日 1時) (
レス) id: f935ff1209 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 個人的にはhappyendが好きなのでhappyendが読みたいです…！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 57a51dc74d (このIDを非表示/違反報告)
匿名主(´・∀・｀) - 初めまして、失礼します。個人的にはhappy endが良いんですが…一回何らかの endで完結させてしまって、その後に場面分岐的な終わり方にすれば良いのではないか。と考えております。作者様に負担が掛かってしまいますし、上からで申し訳ないんですが…考えて頂ければと (2020年6月13日 21時) (レス) id: 610e5b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
ペン - 初めまして、今日は。 秘かに読まさせて頂いてます。今更なのですが、 happyendが良いと思ってます。体調に 気を付けて更新頑張って下さい。 (2018年6月24日 11時) (携帯から) (レス) id: c5e8935b6a (このIDを非表示/違反報告)
にょむさん - 個人的にはHappy Endがいいです！ (2018年6月17日 22時) (レス) id: c18b2f6fe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺碧 | 作成日時：2017年12月3日 21時
