7話 ページ8
「他に何か聞きたいことかねぇか」
聞きたい事...
『あの日...』
あの日かっちゃんは俺に会いに来なかったよね?
聞こうとしてやめた。
きっとかっちゃんを傷付けるだけだ。
『やっぱりなんでも..「悪かった。」
『え?』
「お前が誘拐された日、俺はあの公園に行かなかった。
その日、その場所でお前は誘拐された。
ずっとずっと後悔してきた。」
かっちゃん...
そんな事で自分を責めなくて良いのに。
『それは...かっちゃんは悪くないだろ』
「ちげぇ。
俺があの時お前に会いに行っていれば、お前は今も俺の隣に居たはずだって、Aの事を考えない日なんてなかった。
ずっと後悔してきたんだ。
あの日、お前に言えなかった事を今言うからよく聞け。
俺は、Aのことが大切だ。
何よりも、誰よりも、他に替えなんてない。
お前が、お前だけが欲しい。」
ぎゅっと手を握られる。
大きくて、角ばった、男らしい手だ。
彼の個性であるニトロの香りが微かに鼻を掠める。
ほろほろと涙が溢れて止まらなかった。
俺を認めてくれる、俺を求めてくれる。
ずっとずっと、
何よりも求めていた言葉。
そのはずなのに、
どうして
どうしてこんなにも
ひどく懐かしく、そして悲しくなるのだろう。
1326人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ウタ - 次の展開がどうなるのか楽しみです (2018年7月18日 22時) (レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - めっちゃいい話だと思います!!更新楽しみにしてます!! (2018年7月16日 8時) (レス) id: 83591e10d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ストーリー展開がとても好みだし、文章が、言葉ひとつひとつが綺麗で好きです。本当に素敵な作品ですね! (2018年6月24日 21時) (レス) id: bc7a356a9c (このIDを非表示/違反報告)
こパンダ - とてもたのしみにしてます。頑張ってください! (2018年6月22日 17時) (レス) id: 7360b2bbb8 (このIDを非表示/違反報告)
甘露蜂蜜(プロフ) - あああこれは夢主くん弔くんのこと思い出してほしいやつです…!こういうめっちゃシリアス系好きなので展開がすごく楽しみです。頑張ってください。 (2018年6月17日 23時) (レス) id: 817d133cd9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紺碧 | 作成日時:2017年11月13日 21時