新人による新人指導#1 ページ20
「貴方達には給仕の方をやってもらいます。それでは早速説明を…したいのですが、その前に自己紹介とでもいきましょうか。ある程度お互いを知ることもこれから“チームになる”僕達には必要ですからね」
「はっ。思ってもないことよく言うぜ」
「胡散臭いんだよ。あのタコ野郎も、お前も！」
「メールちゃんだけで充分だわ！」
「僕はジェイド・リーチ。実際にここで給仕のお仕事をさせていただいているので、困ったことがあれば是非お聞きください」
「いででっ！？あ、頭が！」
「いい笑顔でイソギンチャクを引っ張るなっ！！」
＿＿＿清掃を終え、グループに別れての実習。
アズール先輩のいいつけで、フロイド先輩は厨房、私とジェイド先輩は接客の方をレクチャーすることになっていた。
(……あ、)
ギャンギャンとジェイド先輩にブーイングを浴びせる群衆の中に見つけた、エースさんとデュースさんの姿。
どうやら、給仕の担当になったらしい。
「では、メールさんも。お願いします」
「…あぁ」
…気乗りはしないけど。
(全ては円満な取引の継続のため…)
先輩達との取引の数字を考えれば、私の不快感なんて安いもの。
「よ、よろしくなー。俺は、メール
ジェイド同様お前達新人の指導を任されたが、ここで働くのは初めてだ。だから難しいことは率先してジェイドに聞くよーに」
＿＿途端バッシングが消え、辺りを沈黙が包む。
(…いや、なんで？)
少し噛んでしまったとはいえ、イデア先輩に教えてもらったキャラクターのように自己紹介できた。何もおかしいところはないはず。
「………圧倒的女子…」
「…噛んでた可愛い…」
「これが女装男子…？？」
「……ははは…(案外女子に耐性なかったのね…)」
沈黙を破ってヒソヒソと話始めたイソギンチャク達に、乾いた笑みが漏れる。そんな男子校事情、興味ないっていうのに。
(…いや、確かに私も慣れるまで時間がかかったけど)
なんなら今もからかわれてしまうくらいには耐性がないけれど。
ってそんなことはいい。
「そう期待するのもいいけど程々にしとけよ
あくまでコレは“女装”。元はお前らと大差ねー男なんだから」
「嘘だろ」
「ナマで見てもこれならもう女だって」
「彼氏いますかー？？」
「…」
「「「いででででっ！！」」」
(あぁ、便利だなぁイソギンチャクは)
軽く魔力を流せば、頭を抱えて懇願を始めた男子達。
…これを付けたアズール先輩って、本当に何者？
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のま(プロフ) - エーメさん» 素敵なコメントをありがとうございます…！そう言っていただけるととても嬉しいです！引き続き頑張って更新させていただきます！ (2021年1月9日 14時) (
レス) id: eb0df26a11 (このIDを非表示/違反報告)
エーメ(プロフ) - はじめまして！この小説すごく面白くて一気読みしてしまいました！これからも応援しています！更新も無理のないよう頑張ってください！ (2021年1月9日 0時) (レス) id: 30ed0185d7 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます…！そう褒めていただいてとても嬉しいです！展開がわかりやすいように、と気をつけている部分も多かったので本当にとても嬉しい…！(語彙力が…)コメントありがとうございます！ (2020年9月17日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説を読みました。文章が繊細で、ストーリー展開が分かりやすかったです。 (2020年9月17日 18時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - マザーグースさん» あわわ、ありがとうございます…！地道に頑張らせていただきます！ (2020年8月12日 12時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年8月4日 13時
