暇潰しボランティア#1 ページ41
「…さて」
ジャックさんに仕事なんて言い訳をした手前、ユウさんとは別行動をするしかなくなった私は、メインストリートの隅で人混みを見て時間を潰していた。
(＿＿＿レオナ先輩達の作戦は、失敗するだろう)
ジャックさんの裏切りと、リドル先輩の作戦があった時点で、それはもう明白だった。
(…でも、ユウさん達はあくまでディアソムニア寮の生徒が怪我をするのを防ぐだけで、騒ぎは必ず起きる)
その罰でご褒美がパーになる可能性だってあるし…
「おや、どうされたのですか。そんな隅にいて」
「…ジェイド先輩、」
「僕はコロシアムの整備の確認をしていたんです
…もしお暇であれば、お手伝いお願いできますか？」
「(私は何も聞いてないのに…)」
しかし、暇を持て余していたのは事実。
「わかりました」と返事をすれば、「それはよかったです」と満足げに先輩は言った。
＿＿
＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
「Dサイドは確認済みました」
「そこで最後です…ありがとうございました、Aさん。それじゃあアズールに報告に行きましょう」
「…！？」
あまりにも自然な流れで手を取られてそう言われたので、違和感に気づくのがワンテンポ遅れる。
「なんで私まで」
「暇そうでしたので」
「……ジェイド先輩って、思ったよりも無茶苦茶おっしゃいますよね」
「フフ、Aさんはついからかいたくなってしまうんですよ
…寮長、コロシアムの整備が全て完了しました。10分後に選手の入場を開始します」
「ご苦労様です…っておや、その女性はAさんじゃないですか」
「迷子です」
「違います」
(言ったそばから…)
何が迷子だ。
やめてくださいと無言の圧をかけていれば、急に頭と肩が重くなる。
「グッピーちゃんじゃん、迷子？」
「…迷子じゃないです」
その原因は、後ろから覆い被さるようになっていたフロイド先輩で。相変わらずおかしい距離感に、心臓が止まりそうになる。
「反応うす〜…ってあは、顔真っ赤で俯いちゃってかわいー♡
…あ、ねーねーアズール。なんで今年は東校舎から会場まで選手の入場行進なんかすんの？」
フジツボみたいで歩きづらい、とフロイド先輩が不満そうに言う。
「とある方からの依頼でね。事情は詳しく聞いていませんが…」
「あぁ、なるほど。先日アズールが魔力の増幅薬を作っていたのはそういうことですか」
(“とある方”、か…)
今日起こることを考えれば、思い当たるのはただ一人しかいなかった。
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のま(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます…！その通りです。見事に誤字していました泣細かい所まで見て下さりありがとうございますm(_ _)m (2021年1月9日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 31ページ 大丈夫だよジャック、、、の後にくるのは夢主の名前ではないのでしょうか?? (2021年1月9日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 月華姫さん» コメントありがとうございます( ´ ` *)グッピーちゃん呼び、一応理由があってどこかで明かすかもしれませんので楽しみにしていてください笑応援嬉しいです！応えられるように頑張ります！ (2020年5月23日 15時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - フロイドが何故夢主ちゃんをグッピーちゃんと呼ぶのか気になりながら更新楽しみにしていますっ♪此れからも応援していますっ(｀・∀・´)bではまたっ♪ (2020年5月23日 15時) (レス) id: 4f61ef1df2 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - keronefiさん» うっコメントありがてえです…課題に追われて死にそうですが、更新も頑張ります！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月7日 17時
