クラスメイトと、授業と#1 ページ13
「隣、いいですか？」
「ん？…あ、あぁ」
座る事を許してくれた男子は、髪と同じ紺色で目元にスペードのペイントをしていた。
(きっとハーツラビュルの人なんだろうな)
もし、もしもユウさんが帰ってしまったら、この人が居る寮に行くのもいいかもしれない。
授業中も必要最低限の会話しかない。
(すごい真面目な人なんだなぁ)
ただ、残念な事に黙々と取っているノートの内容は、所々に誤解が生じている。
(……隣に座らせてもらった、お礼というか、なんというかだけど…)
「そこ、違いますよ」
「…え、」
「その単語の意味。正しくは＿＿＿」
魔法史などの座学は、幼い頃からのレッスンに組み込まれていた。
その為覚えてはいるけど、念のために教科書と照らし合わせて男子に言う。
「おぉ…」
「余計なお世話だったらすみません…」
「いや、わかりやすかった」
ありがとな、と彼は笑う。
(…これは、嘘じゃない)
「…僕はデュース・スペード。よければまた教えてくれ」
「私はA・ウェスター…言いましたね？」
「ん？」
「ここも違います」
「なっ！？」
そうやって反応してくれるデュースさんはとても面白い。
(純粋で…どこかユウさんと重なるな)
この人だったら、親しくなれるかもしれない。
そんな期待に胸を躍らせつつ、彼の間違いを正していく。
授業ノートは…最低限は取れてるはずだし大丈夫だろう。
(友達を得る代償にしては安いものよ)
チャイムが鳴って、1限の魔法史が終わった。
教室を出ると、相変わらずの視線が刺さる。
容赦というものを知らないらしい。
「な、なぁ」
「？どうしたんですか、デュースさん」
「次の魔法薬学もまた教えてくれないか？」
「！えぇ、もちろん！」
嬉しい誘いに、視線による不快感も忘れて頬が緩む。
(あ…こんなに自然に笑えたのはいつぶりだろ)
微笑んでいることが多いし、作り笑いだってする私だけど、自然に笑えたのは久しぶりだ。
(こんなことが増えていけばいいなぁ…)
そんな願望も、ユウさんやデュースさんに会った今なら叶う気がする。
…というのは大袈裟だろうか。
2限目は魔法薬学。
実験室に向かえば、左は白髪、右は黒髪の不思議な髪色の先生が待っていた。
「俺の名前はデイヴィス・クルーウェル
気軽にクルーウェル様と呼んでいいぞ」
「…」
(魔法史の時から思ってはいたけど…)
この学園の先生達、個性強すぎないか…？
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のま(プロフ) - アイリスさん» タイトル変更を少し前にして…反映してなかったのかもしれません汗。私自身も気になってはいたのですが、直し方もわからず…と言った具合で。申し訳ありません (2020年5月20日 22時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス - 完璧な仮面という作品を押したら誰が為の王女というタイトルが出てきた……。ん……？ (2020年5月20日 20時) (レス) id: 191e3f71f6 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - あすまさん» ニヤニヤしていただけて作者冥利に尽きます…その上身体の心配まで！素敵なコメントをありがとうございます！頑張ります( ´ ` *) (2020年4月25日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - とても面白いです!!デュースとの絡みを見て､いつもニヤニヤしてます(笑)今の時期大変ですが､お身体に気を付けて下さいね。更新頑張って下さい!! (2020年4月25日 18時) (レス) id: 9925a6995f (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - saraさん» ああああなんという間違いをおかしてしまったのでしょう…今気づいてるところは修正入れます！共有ありがたいです…！頑張ります！ (2020年4月21日 16時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月10日 19時
