有言実行の男 ページ13
(……あ、)
しばらくパソコンと睨めっこしていると、ふと別の心配＿＿キバナさんの事が思い浮かぶ。
(これから定時に帰れなくなるけど…大丈夫だろうか)
出来れば今日も案を練っていきたい。
となると、今日から彼を放置する時間が延びるわけだけど…
(…外出できるようになったし、大丈夫か)
お金だって使い方も教えたし、そこそこ渡しておいた。
ご飯もそれで買えるだろうし…
(…なーんも心配なかったや)
そう結論を出して、私はまた、目の前のパソコンに意識を集中させた。
＿＿＿そして帰宅したのは、昨日より3時間も遅い時間。
楽しすぎて、夢中になってしまった。
(今度、一ノ瀬君に見せて感想聞いてみようかな…)
「ただいま〜」
「……」
ガチャ、と鍵を開ければ、玄関にキバナさんが居た。
……ゑ？
困惑していれば、口を開いて一言。
「……おせぇ」
「………へ？」
「昨日より全然遅いじゃねぇか！」
「えぇ…？」
この人もいい大人でしょ、そんな子供みたいに駄々こねなくても…！
どう宥めればいいものか…と、悩んでいれば、「早くこっち上がれ」と手を引かれてリビングに連行される。
「ちょっ、どうしたんですか…って、」
「せっかく作ってみたのに、冷えちまった」
机にはいつものカップラーメンではなく、美味しそうに盛り付けられたカレーがあった。
「…これ、本当に作ったんですか？」
「おう」
「食材の名前とか、色々違いますよね…？」
「調べた。多少は文字が読めるようになったしな」
「レ、レシピだって…」
「カレーはオレらのとこでも食うんだよ」
それに言ったろ？と彼は意地悪な笑みを浮かべる。
「オレさまが居る間にその腐った食生活叩き直してやるって」
「あ、はは…」
そう言えばそんな恐ろしい事言われたわ…
しかし時間が時間だ。こんな時間にこんな食べたら、体重が…せめて明日に…
「明日食うってのはナシな」
「え゛」
「やっぱ今食わねーつもりだったか…」
自分で言うのもなんだが、結構うまく出来たんだぜ？
早く感想聞きてえのに…
そう言ってしょぼんとしたキバナさん。
心なしか子犬のようだ…そして既視感…あ、一ノ瀬君か。
(ここまでしてもらったし、こんな事言われたらなぁ…)
「体重が心配ですが…」
「オマエ、今のその体で気にする必要ねぇぞ…？むしろ食え」
「えー…今だって学生時代と比べて脂肪が、」
「うっせえ食え！」
「ずいぶんと横暴ですね！？」
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遙(プロフ) - HA LUさん» 嬉しいお言葉です…！他ジャンルに沼ってしまい、ゆっくりな更新ペースになると思いますが、どうかよろしくお願いします (2020年5月19日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
HA LU(プロフ) - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2020年5月17日 18時) (レス) id: 4520b61900 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - 闇夜月さん» 毎日更新出来なくて申し訳ないです…！コメントありがとうございます！ (2020年4月14日 15時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
闇夜月 - とても面白いです！毎日更新を楽しみにしています！頑張って下さい！！ (2020年4月14日 10時) (レス) id: 07dc54a395 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - 青さん» 嬉しすぎるお言葉です…！昨日更新できなかった事が悔やまれる…ありがとうございます！がんばります！ (2020年4月4日 11時) (レス) id: 2dcdbc064e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遙 | 作成日時：2020年3月26日 20時
