音駒の猫なマネージャーとやっくん【HQ】 (ページ37)

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36話　過去編2 ページ37

佐倉side

佐倉『その大会の後の進路指導でね、バレーの推薦来てるって担当の先生に言われた。井闥山とか、梟谷から。でも高校は同じチームの人とは違うとこに行くって決めた……進路指導のことはちょっと待っててもらうようにした。それでみんなのところに行ったの……というより行こうとした……でもその時、教室から聞こえたの。"私のせいで負けた"って。"そこまで何必死にやるんだ"って。"たかが部活でしょ"って。私、それ聞いてたしかにそうだなって思っちゃった……ホント何に熱くなってたんだろって。バカでしょ?たかが部活に何必死にやってるんだか……だから、みんなのバレーを邪魔しちゃだめだと思った。もう、バレーに関わっちゃダメだって……だから、推薦は蹴って音駒に行くことにした。高校では、帰宅部って決めてた。でも、クロとやっくんに誘われた、マネージャーやってって。断ったけど……でもしつこいくらいに勧誘してくるから、私の異名も知ってたし……1回見学だけ行った……まぁ弛かったよね、でも噂で猫又先生が復帰するって聞いた……ならちょっとは楽しめるかなって思った。私をまたバレーに引き込んでくれるかなって思った。まぁマネージャーならやってもいいかなって思ったし……元々3人はセンス良かったし……楽しめそうだったから入った……ていうか、梟谷には元々入る気なかった、私のチームの人たちが行くって言ってたから。ちょっと木兎たちには悪いかもしれないけど、アイツら今そこまで強くないよね?前までは梟谷は男女で全国行ってたのに今では男子だけ。そりゃそうだよ、途中で諦めちゃう奴等が最後まで残れるわけないもん』

黒尾「ちょっA言いすぎじゃ……」

佐倉『……そうかもね、でも……事実だから……この間、木兎言ってたよね月島くんに快感が全てって、それがハマる瞬間だって。そのことは私もわかってた……でも忘れちゃったものはもうどうにもなんない……そう思ってた。でも、月島くんのブロックとか、日向くんと影山くんの速攻とか音駒のみんなのプレースタイル、繋ぐこととか見てたら懐かしい感じがした気がした……だから、これは言わせてね、私をバレーの世界に引き戻してくれてありがとう……』

ツーと何か生暖かいものが頬を伝った気がした。それはすぐ涙とわかったけど。

夜久side

Aが話し終わって、涙を流していた。

ギュッ

俺はいつの間にかAを抱き締めていた。