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Secret thing 10 ページ30

「……すぐ終わるから」


耳元で囁く。
卑怯だとわかっていて、小さな声で謝罪する。






「ごめん」



驚くAの顎を指先で掬う。
抵抗なく素直に従うAの瞳が薄暗い部屋の中で反射して宝石のようで。






穢すという言葉がよく似合う。






「え?……んッ」




柔らかい唇にわざと音を立ててキスを落とす
追い打ちをかけるように少し踏み込むとAは反射的に逃げるように後ずさる。
腕を回して引き寄せ、唇で唇を噛んでやればひくっと体が動く。




Aを見れば何が起こっているのか理解できないのか目を見開いていた。
綺麗な瞳に、この行為が責められている様な気がして、目を逸らす。


目の端に捉えたアキトは、いつの間にかベッドへ腰かけていて足を組み、変わらず口角を少し上げていた。

彼にとってこういう命令は、別にほかのことと変わりない。
ただ、自分、そしてその後ろの組織に対する忠誠を試す抜き打ちテスト。

ここで殺せとも、閨をしろとも言えた。なんでもよかったといえばそうだ。
命令に忠実な僕であるかどうかを見るだけなのだから。


そして、瞳だけで先を要求する。




(ほんとに……)



一度離れかけた唇を再び当て、角度を変えて何度も口づければ、Aは苦しそうに眉をゆがめ一瞬口を開く。

そのわずかな隙間に舌を忍ばせれば、びくっと体が大きく揺れた。
ようやく理解が追い付いたのか小さな手が押し返そうと胸を押している。
その抵抗を無視して舌先で歯をなぞると、Aは鼻から小さく息が漏らした。

回した腕に体重がかかり、抵抗する力も少しづつ弱くなっていく。




できることなら、恐怖よりも快楽が先立ってほしい。

せめてそれだけでも。




(あ〜言い訳がまし)





そう思いながらも、わざとチュッと音を立てて攻めていく。

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みよ(プロフ) - ジョセフィーヌ・ハルオミさん» 大丈夫ですよー^^無理やりのキスも萌えますよ!!!(もしかしてハルオミさんと私だけの特別な性癖……)2章楽しみにしてます^^ (2017年1月13日 1時) (レス) id: 437f64176f (このIDを非表示/違反報告)
ジョセフィーヌ・ハルオミ(プロフ) - みよさん» 返信遅れてしまって申し訳ないです……。いいですよね!!私だけの性癖とかじゃないですよね!?中々惹かれる方いますよね!?って思いながら書いてました。笑二章もお付き合いいただけると嬉しです! (2017年1月12日 22時) (レス) id: 1a32b5f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - ジョセフィーヌ・ハルオミさん» やっと一章終わりましたね!お疲れ様です^^いや、ですがあのキスもなかなか萌えます笑1人で「超いい……」とかやってましたもん笑笑幸せなキスも楽しみにしてますw (2017年1月7日 19時) (レス) id: 437f64176f (このIDを非表示/違反報告)
ジョセフィーヌ・ハルオミ(プロフ) - みよさん» ああああ!!ありがとうございます!!めちゃめちゃうれしいです!!キスまで長かったんですよ……しかも色々誤解を生むような……くそぅはよう幸せなキスしてくれや!と思いながら書いてます。笑今後ともよろしくお願いいたします! (2017年1月5日 22時) (レス) id: 1a32b5f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - この話めっちゃ好きです!!頑張ってください!!!!キスまで長かったァ〜〜!!! (2017年1月5日 22時) (レス) id: 437f64176f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハナチル | 作成日時:2016年12月10日 22時

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