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多くの生徒がいる中で
この子に送る視線だけは他と違うと気づいたのは本当にすぐだった。
「＿＿＿＿＿阿部先生。今日から文学部を宜しくお願いします。2年のAAです」
赴任してきてすぐに部活の顧問を任された。
大人の俺にもはきはきと話してくれる子。
人の目をちゃんと見れる子。芯がある瞳で。
年齢の割には大人びた顔も声も、
俺は本当に先生として相応しくなかった。
すごく綺麗だと思ってしまった。
その気持ちの名は紛れもなく、
“ 一目惚れ ” 。
よくある、生徒が先生に、のパターンではなく
俺が彼女にどうしようもなく惹かれてしまった。
「あ、Aさん！待って……！」
駆け寄って息を切らした俺に
「どうしたんですか？」と笑ってくれるその顔が
いつも煌めいて見えていた。
「この間提出してくれた短編、さっそく読んだよ！」
「え、はやい。有難うございます。どうしでした？」
「うん、もう…すごかった。え、嘘じゃないよ！？
なんか冒頭からプロの始まり方だ〜ってワクワクしたよ」
思えば顧問の立場を利用していたんだ。
彼女が1人の時を見かけてはその横に並んで
特等席でその横顔を見つめた。
褒めるとくしゃっ、てなる笑顔が本当に可愛くて
我ながら大袈裟なほど彼女のことを褒め称えた。
でもただ話すだけじゃ物足りなくなっていく。
文を書いている彼女には何が響くだろうと自分なりに考えたつもりだった。
そしてそれを彼女の下駄箱に入れてしまったのが始まり。
【 ストックの花言葉を君に捧げます 】
「阿部先生、」
俺が呼び止めることはあったけど
彼女が俺を呼び止めてくれたのはその時が初めてだった。
「どうした？」
「阿部先生、お花詳しいですか？生物の先生だから」
「ああ…、うーん？どうだろ？」
「これが下駄箱の中に入ってて、」
ぴらっ、と出したのは見覚えがありすぎる手紙。
どきりとしたのも束の間、「ラブレター？」と素知らぬ笑顔を作った。
ちょっと待ってて、と伝えるとぽっけのスマホを取り出して“ ストックの花言葉 ”を検索してあげる素振り。
「ひそやかな恋」。
だって。なんて。
笑顔の反面、反応を恐れていた俺に
「ラブレター、……かぁ、」
君は好感触を示してくれた。
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kae(プロフ) - 紫陽花さん» 紫陽花様、有難いお言葉感謝です😭怪しい彼氏も読んでいただけたのですね！嬉しい…似ているなんて本当に光栄な限りです。はるのちゃんは永遠に憧れの存在です。好き同士だと似てくるんでしょうか？😂こちらこそ読んでくださってありがとうございます！！ (2022年8月25日 23時) (
レス) id: ae2feaf230 (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様〜！嬉しいコメントありがとうございます！実は私もまたさせていただけるなら…と期待しつつ🙏悪女について沢山の捉え方とストーリーをご提供できて楽しく書かせていただきました！ユッピン様の応援あってこそです。これからもよろしくお願いします！ (2022年8月25日 23時) (レス) id: ae2feaf230 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - 紫陽花さん» 紫陽花様、第1弾の方も読んで下さり有難うございます🙇ぜひ今後ともかえちゃん、そしてはるのの執筆活動を応援して頂けるとすごく嬉しいです☺️またお会いできますように…！！ (2022年8月25日 23時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様、こちらにも感想を送って下さり有難うございます🙇😂私もコラボを受け入れてくれたかえちゃんには本当に感謝しています😢読んで下さったユッピン様にも、勿論多大なる感謝です🙇いつも素敵なコメントを本当に有難うございます…！ (2022年8月25日 22時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - 完結お疲れ様でした。怪しい彼氏に続いて今作も最高でした。共同制作なのに作風が似ていて、とても読みやすくて楽しませていただきました。素敵な作品をありがとうございました。今後もお二方の作品楽しみにしています！ (2022年8月24日 15時) (レス) id: 990636348e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
x他1人 | 作成日時：2022年8月10日 21時
