Accueil【伊沢拓司】 (ページ2)

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「こうちゃんだ。久しぶり」

「久しぶりって…俺よく病室行ってたじゃないですか」

「アハハ、それもそうだね。ごめんごめん」

拓司が私の後ろにつき、そっと車椅子を押してくれる。

こうちゃんは、そんな拓司の隣に立った。

「足、治らなかったんですね」

「うん。でも生活には困らないから」

私のその返答に納得が行かないのか、首を傾げながらこうちゃんは歩いていく。

「水上さんは、何か言ってました？」

「颯くんは何も言ってないよ。手術も成功しているし、あとは足の筋肉の方の快方を待つだけだって」

“じゃあ、そのうち良くなりますね！！”

そう笑顔で言ったこうちゃんの笑顔が眩しくて、思わず前を向いてしまった。

「オフィス入れるかなー？」

「大丈夫だと思います。全力でバリアフリーしましたから。主に伊沢s…いった！！」

ぎゅむって音したけど。大丈夫かな。

「Aがいないオフィスとか味気ないから行こ。対策は取ってあるから。」

「そっか。ありがと」

優しい笑顔でそう言われたら、頷くしかない。

「拓朗とか、元気かな」

「アイツ忙しくて病室も全然来れなかったもんなぁ」

記事だけは私も書いていたけど、動画撮影となると久しぶりだ。

視聴者としては見ていたし。

“最近篠さんいないけど大丈夫ですか？”

そんなDMが来たことも記憶に新しい。

「入院中、企画温めてたんだから。覚悟してよね」

「ハハ、そりゃ怖いわ」