公安の最強姉弟【降谷零】

伍 ページ6

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「私にハニトラをかけるおつもり？」



微かに彼が息を呑む。



「残念だけど私もハニトラをかける方の身なの。…そうね。明日は時間あるかしら？」



彼は一切口を開かない。



「キチンと教育されているようね。さすがあの組織。」



彼を安心させるために私は警察手帳を取り出す。

周りにみえないよう、細心の注意を払いながら。



「私は【ゼロ】よ。これからもよろしくね。」



彼が私の腕を掴む。



「今日は、これからお時間ありますか？」

「…報告は弟に任せる(押し付ける)からあるわよ。どうかした？」

「いえ…立食ではなく、ちゃんとしたディナーをどうかと思いまして。」



彼がうっすらと微笑む。



「素敵じゃない。いいわ。行きましょう？」



私はまだ弟が料理を持ってうろうろしているのを見てから、インカムに向かって呟く。



「これからはあんたに任せるから。」

『…は？』



私には私で、やりたいことあるんだよね。

小さく笑顔が零れた。

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