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「なんや、今さらかい」
知ってます、と言わんばかりの声。つい肩の力が抜ける。
「成人式の時言うたやん。西川くんはAのことが好きやろって。気づくの遅すぎんねん」
「バッサリ切るなよ……」
ただあかりさんの言うことは一理も百理もある。恋してんのちゃうか、と助け舟を出されたのは3年前の話で、明確に気づいたのは昨日。
……どう考えても遅いわな。何をムキになってたのか知らんけど、今さら感がある。
「でも西川くんがちゃんと気づいてよかったなって思ってるよ」
それでも安心してくれるあかりさんは優しい。
「そうか？」
「そうやで！ あの子を任せられるのは西川くんしかおらんから」
ここで1つの疑問が浮かぶ。
「あかりさんはさ、東海オンエアのやつらじゃ任せられへんの？」
俺しかおらん、というのはそういうことやんな。
「任せられへん訳やないよ。何ならAのお相手になれそうな子はおるし」
「誰？」
「亮くん」
早っ。Aの口から再三聞いた名前をまさかあかりさんからも聞くことになろうとは……
「りょうくんはええ男よー？
イケメンやし笑顔が可愛いし若いのに紳士やしAのこともよく見てくれてるし、
何でAは好きにならんのか不思議なくらいやで」
私が付き合いたいわ、とうっとりしたように、あかりさんは惚けた。彼氏持ちのくせによく言うで。でもこの様子やとあかりさんも会ったことあんねんな……
ライバルはAの近くにいる。俺の知らない間に現れた年下の男。
身長は俺よりも高く、モデルみたいな体型。同性の自分が非の打ち所がないほどのいい男やな、と動画を見て感じるほどに性格がいい。
「でも亮くん以上にAを理解できてるのは西川くんやと思うし、西川くんの気持ちはしつこいぐらい聞かされてるからね。付き合ったとしても応援できるし、応援したい」
「応援してくれるのは嬉しいけどしつこくないわ」
「しつこくない人はこんな夜中に電話かけません」
うっ、ぐうの音も出らん……
「まっ、とりあえず頑張れ！ 白馬の王子様になるんやで！」
「おう」
それじゃあね、と電話が切れた。
白馬の王子様……、か。ええ響きやな。柄でもなければそういう見た目でもないけど、Aを迎えに行って遜色のないかっこいい王子になってやろうやないか。
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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強！更新頑張ってください！お気に入りに入れます！ (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年8月29日 22時
