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最後の人に ページ40

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「じゃあね。ちゃんと戸締りするんだよ?」


『うん! 次は日曜日に!』


亮くんとの食事を終えて岡崎の自宅へ帰ってきた。

私の城は1人暮らしにしては広めの2LDKのマンションだ。セキュリティが良く、防音設備に優れている。月に1回必ず弾き語り生配信をやる私にはピッタリだった。

23時。美味しいものを食べられた幸福感からか、今日は元気が有り余っている。



『……よっしゃ』


荷物は明日整理するとして、今日はお風呂入って少し編集して寝ようかな。そんな時にLINE電話がかかってきた。



『またかい……』


連絡先を見て確信した。計画が狂いそうな気しかしない。とりあえず不在を装って湯船を作りに浴室へ向かう。

それでもなり止まない着信音にさすがに嫌気がさすので……



『おかけになった電話は現在使われておりませんので切ってください』


「嫌や。使われてるやないか」


めんどくさっ、と思いつつもつい数時間前まで一緒にいた遥輝からの電話に出る。



「もう愛知に着いた?」


『うん。さっきご飯食べて家に帰ってきた』


「そっか」


ゴクッ、と何かを飲む音が聞こえる。



「さっきまで卓さんと雄也と慎吾と近ちゃんと家飲みしててんけどなあ……、気ぃ付いたら寝てた」


『あらま』


近ちゃんって誰だ。多分後輩なんだろうけど。



「4人とも別で飲んでるらしくてな、置いていかれた……」


『酔いは覚めたんやね』


「多少は……」


所々間延びしているが、口ぶりははっきりしている。



『ということは、寂しくなって電話してきたと』


「い、いや、そういうわけでは!」


『ふっ』


そういうわけやなくてな、と必死に言い訳を考える遥輝。電話の向こうであたふたしている姿が容易に想像できる。

今さら言い訳しなくても分かっている。遥輝は誕生日が早いから同世代の兄貴分的な立ち位置に回る機会が多いけど、実際は弟やから寂しがり屋で甘えん坊な所がある。

1人ポツンと取り残されて寂しくなって電話をかけてくるって可愛い。



「あ! Aがちゃんと帰って来れたかどうかの確認で電話したんや!」


本人が頑なに否定するのでそういうことにしておこう。



『帰って来ました。確認取れたはずやから切るね?』


「あかん。あと1時間は話さな」


『長っ』


「長くないやろ! 短いくらいやわ!」


……私のお風呂が!!

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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜! (2019年9月1日 23時) (レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強!更新頑張ってください!お気に入りに入れます! (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおやなぎ | 作成日時:2019年8月29日 22時

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