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こないなるなんて思ってへんかったんや……
自己紹介も程々にお互い軽くストレッチしてから、本格的にトレーニングを始める。そこまでは良かった。
『私長時間座って作業してること多いんで、姿勢キープするために背中を特に鍛えたいなあって思ってるんです』
「なるほど。でもAさん、程よく鍛えられてますよ？」
コミュ力の高さが異常やった。秒で佐藤さんと打ち解けて体の悩みを相談するA。佐藤さんは佐藤さんでTシャツ越しにAの背中を触っとる。
『そうですかねえ……、でも猫背にはならんように気をつけてます』
こんなはずやなかった。俺はAとだべりつつも汗を流し、やっぱりスポーツ選手ってすごい、遥輝すごいって思ってもらいたかった。
……本音を言えば、かっこいい所を見せたかった。
「姿勢が美しいですもんね。今日は2時間で予約されているので、背中を重点的にトレーニングしましょう」
『はい！』
Aは俺の気持ちも露知らず、パンパン、と頬を叩いて佐藤さんのつきっきり指導の元、トレーニングを始める。そんな2人を横目に俺も軽くランニングマシーンに乗って、まずは遅めのスピードで走り始めた。
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よくスポーツ選手は体が資本だと言う。奥のランニングマシーンで汗を流す遥輝も、やっぱりプロなんだなあと思わされるほどに真剣で険しい。
「遥輝、すごいでしょ？」
つい見とれてしまっていた。佐藤さんに肩をちょんちょん、とつつかれて我に返る。
『私の知らない遥輝です。よくあんなに走れますね……』
「……今でこそバリバリ動いてるけど、遥輝、3年前の交流戦で膝を怪我して長期離脱してるんですよ」
『へ……？』
3年前の交流戦といえば……、ざわくんや俊光と一緒に開幕戦を観にナゴヤドームへ出向いた。その時の対戦相手はファイターズで、堂上さんを応援しつつも遥輝を気にしていた。
「元々僕は鎌ヶ谷でトレーナーをやってたんだけど、場所が場所だったから治療に時間がかかってね。あの時の遥輝はこれからチームが上がっていく時に何でって悔しそうで……」
知らなかった。順風満帆に見えるし、飄々としている遥輝の悔しい思い。
「遥輝が抜けてる間に卓が遥輝の持ち場だったセカンドに定着するし、すごく焦ってた」
『卓って、中島卓也さんですか？』
「うん」
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あおやなぎ(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます(^^) これからじゃんじゃん進めていくので楽しみにしていてください〜！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: c05e59e944 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - うおっ、最強！更新頑張ってください！お気に入りに入れます！ (2019年9月1日 22時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2019年8月29日 22時
