ドン・コネリー ページ13
〜・〜・〜・〜
社内に入ると、そこはとても近未来的な内装だった。
様々な科学が進化を遂げた22世紀生まれの私でも、見たことのない最新型システムを前にして息をのんだ。
「うわあ、これどうなってるんだ？」
「警部、気安く触らないで。先を急ごう、犯人逮捕は時間との戦いだ」
「用が済んだら戻ってきていいか？」
「お好きにどうぞ」
許可が降りたことに気分が上がっていると、昔見たSF映画に出てくるエレベーターのようなものが目の前に現れた。
「すごいな！瞬間移動か？」
「警部」
「黙るよ」
そうこうしていると、エレベーターの扉がしまり、フーリッシュは最上階のボタンを押した。ボタンは全部で30個ある。
「ずいぶん高いビルだな、ここに君の知り合いが？」
「ああ、頼りになるヤツがいる」
チン、と音を立て静かに開く扉。
フーリッシュについていくと、その先には他のオフィスとは比較にならない重々しさを感じる鉄の扉が立ちはだかっていた。
扉の両脇には二機の警備員がいて、フーリッシュに歩み寄った。怪しんでいるようだ。
彼は身分証明書らしきものを胸ポケットから取り出し、彼らに見せた。
すると警備員は"失礼しました"と言わんばかりにサッと元の位置に戻った。どことなく彼に緊張しているように見える。
「君もしかしてここのボス？」
私は茶化すように言う。
「いいや、ボスはこの先にいる」
フーリッシュは自分の手を左にあったモニターに押し付けた。すると重々しい鉄の扉はスッと開き、その先には───。
素晴らしい景色のオフィスが広がっていた。壁という壁は見当たらず、すべてがガラス張りでできていた。
床には高価なレッドカーペットが敷いてあり、それはオフィスの真ん中にある、ぽつんとした机に向かっていた。
お高そうな社長椅子は外を向いていて、顔がよく見えない。
「ドン、調べてもらいたいことが」
ドン・・・？すごい名前だな。"ボス"や"首相"を表す名前なんて初めて聞いた。
・・・なんて言葉をこの緊迫した空気の中で言えるわけもなく、私はただただこの最悪な状況を見守っているだけだった。
やがてドンはこちらに気づき、椅子を回して我々をその緑の瞳で見据えた。
髪は淡いベージュ、全体的に丸っこく、可愛らしい印象だったが、どこかゾクッとするような笑みを浮かべてこちらを見ていた。
彼はペロッと唇を舐め、こう言った。
「よぉフーリィ。寂しかったぜ？」
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クロユリ☆★(プロフ) - ここりどらすさん» わあ、嬉しいです！ありがとうございます(^^*) (2019年8月23日 1時) (
レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ここりどらす(プロフ) - 好きです。8点入れさせていただきました。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: af90c931db (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - ぐうたら猫さん» ご報告ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2019年2月8日 18時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こんばんは。誤字があったので、ご報告します。『彼の感情』の後半、機械が機会になってました。修正と更新、頑張って下さい！ (2019年2月8日 17時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - 夜桜さん» わかりました！拝見させていただきますね！ (2018年8月14日 19時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロユリ☆★ | 作成日時：2018年7月25日 13時
