奇妙な男 ページ2
〜・〜・〜・〜
ピーッ、ピーッ、ピーッ、ピーッ。
聞きたくもない音が静けさを破った。
"やはりか"という感覚はあったが、できれば助かってほしかった。
部下がなだめるように私の肩を撫でる。
「あの・・・これは決して警部の通報が遅かったからとか、そういうことではありませんよ。
捜査によると自らの飛び降りによる死亡ですし」
「ああ、分かっている。ありがとう」
心が潰されそうになる嫌な沈黙。
永遠と続くのではないかと思うほどの長い沈黙は、シュウッという扉が開く音と共に破られた。
「やあジェニファー。事件が起きたと聞いて飛んできたよ。
それが今回の犠牲者?」
突如あらわれた見知らぬ男は、ズカズカとそれに飛びつき、警察犬のように遺体を調べ始めた。
警部である私に見覚えがないということは、彼は新人であることは確かだった。
だが───
「彼女の死因を警部にもう報告を?」
「え、ええ」
「なんと?」
「自ら飛び降りたと・・・」
「違うね」
「何ですって?」
「違う。彼女は第3者によって殺害された。左のこめかみに銃弾が撃ち込まれたあとが。
だがどうだ?彼女は右利きだ」
「なぜわかる?」
私は鋭く問いた。
「右手のマニキュアがはげている。これは彼女が右利きだという証拠だ」
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クロユリ☆★(プロフ) - ここりどらすさん» わあ、嬉しいです!ありがとうございます(^^*) (2019年8月23日 1時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ここりどらす(プロフ) - 好きです。8点入れさせていただきました。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: af90c931db (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - ぐうたら猫さん» ご報告ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年2月8日 18時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - こんばんは。誤字があったので、ご報告します。『彼の感情』の後半、機械が機会になってました。修正と更新、頑張って下さい! (2019年2月8日 17時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
クロユリ☆★(プロフ) - 夜桜さん» わかりました!拝見させていただきますね! (2018年8月14日 19時) (レス) id: 0bca962c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロユリ☆★ | 作成日時:2018年7月25日 13時