雪消水【戦刻ナイトブラッド】 (ページ6)

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「ねぇA。測るのはいいけど別の測り方にしない？」

俺は体温計を拒む。

Aは全く意味が分かっていないようで

「どういうことですか？」と返す。

「そうだなぁ」俺は自分の額を指差して言う。

「お互いのココをくっつけて体温を確かめ合う……っていうのはどう？」

するとAはやっと意味が分かったようで

フルフルと首を振り

「だ、ダメですダメです…！そんなんじゃ体温なんて測れないじゃないですか……それに……恥ずかしいし……」

俺はAが小声で言った最後の言葉を聞き逃さなかった。

Aの腕を引き、鼻と鼻が触れそうなくらいの位置に座らせる。

「……恥ずかしいなんて拒絶する理由に入らないよ？」

耳元で甘く囁く。

Aは顔を真っ赤にして目を閉じ、少し震えている。
緊張しているのかな？

そんな所もまた可愛いのだけれど。

俺は風邪にも関わらずキスをした。

その後はちゃんと体温計で熱を測った。