75度目の人生 ページ33
『(え、伊黒さん?…な、なん?)』
伊「…俺は……」
『あ!伊黒さんの好きにしていいですよ。』
伊黒さんが不安そうな目で見上げてきたので、ニコッと笑ってしゃがむ。
身長が変わらないからしゃがんでしまえば同じ目線だ。
伊「…ならお前について行く。俺は…お前よりも強い柱になる……だから、剣を教えてください。」
そう言う伊黒さんに悶えつつも、私はもちろんですと答える。
『というか伊黒さんの方が歳上なのでは…?というか杏寿郎さんと同い年くらいじゃないんですか…?感ですけど。』
まぁ実際は1歳差なんだけどね。
伊「俺はまだ13歳だ…お前の方が上だろ。」
『え?私は8歳ですよ。』
そう言った瞬間鈍器にでも殴られたような顔する伊黒さん。
『なんで私が歳上に思ったのか分かりませんが、私達5歳差はありますよ。』
そう言えば、ならとボソッと呟いた伊黒さん。
伊「歳上命令だ。その敬語と伊黒さんっと言うのをやめろ。」
『はい?』
今度は私が鈍器で殴られる番のようだ。
伊黒さんが言った言葉を理解しようと頭を働かす。
『え、伊黒くん?』
伊「なんで苗字なんだ!!名前で呼べ!」
どんどん不機嫌になって行く伊黒さん。
『小芭内さん。』
伊「その″さん″はいらない。」
『え、小芭内と呼べと?年上を?』
困惑を通り越して混乱状態に陥った私は小芭内さ…小芭内をじーっと見る。
すると小芭内はそっぽを向いて最初からそう呼べと耳を赤くしている。
『分かりました…けどなんでですか…?』
伊「お前は阿呆なのか?敬語もと言ったはずだぞ。」
『あぁーもう、面倒臭い!!わかったよ!!これでいいでしょ!?』
違和感しかない言葉遣いに気持ち悪さを感じていれば、杏寿郎さんがよもや!と間に入ってくる。
『杏寿郎さん、どうかしました?』
杏「伊黒ばかりずるいな!俺もAに杏寿郎と呼ばれたい!」
『もう面倒臭いのでなんでもいいですよ。杏寿郎でいいですか?』
うむ!と笑ったままの杏寿郎がずいっと顔を近づけてくる。
杏「よもや、俺とは敬語のままなのか?」
『ひっ…顔がいいのって暴力……わかった。分かったから!!顔をは・な・せ・!!』
そこで漸く離れてくれた杏寿郎は満足そうに笑って瑠火さんの隣に座る。
『(え、何それ。かわよ。)』
なんて考えていたらいつの間にか夕刻になっていて、急いで帰り支度をはじめる。
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鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年8月23日 2時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - や、やばい!続きのお恵みをっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2020年8月23日 0時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!頑張って続き書いていきますね! (2020年7月5日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - この話すっごく好きです!続きも楽しみにしてます! (2020年7月1日 17時) (レス) id: 456d2e2709 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - つむ狐さん» ありがとうございます!更新停止してしまっていましたが、これからまた更新を頑張っていくのでお願いします! (2020年6月23日 5時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年5月13日 20時