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64度目の人生 ページ22

きっとここの家の人間はこの鬼に定期的に贄を捧げていたのだろう。



『(家に引きこもっているにしては強すぎるっ…)』



すっと鬼の懐に入り、右目に簪を突き刺す。


鬼は呻きながら尾をバタバタと暴れさせる。



そのせいで煌びやかな飾り達が下へと落ちていき、家の中にいた女達は悲鳴を上げて逃げていく。



『(あぁもぅ!!私の日輪刀どこにやったわけ!?逃げるならそれ差し出してから逃げてよ!)』



声を出せないため日輪刀の場所も聞けない。


つまりこの鬼を狩ることが出来ない。


イライラや焦り、そう言った感情が募っていく。


鬼の目もだんだんと回復しつつある。


私は近くに落ちていた木の棒をとり、左目に向けて投げる。



狙い通り左目に突き刺さり、鬼は両目を抑えている状態になる。


鬼「うぎゃぁぁぁあああぁぁぁあ!!この女ぁぁぁああああ!殺す!殺してやるぅぅうう!!」



そんな鬼の断末魔を背に、私は近くに落ちていた箸をとる。


それを左手に突き刺し、血を流す。


それを刺したままにしてこの部屋から移動する。



『(日輪刀…日輪刀…)』



沢山ある部屋を片っ端から開け、探していく。



『(くそ…どこにあるんだよ!出てきてくれないかなぁ!?)』



狙い通り後ろから鬼が近づいてきている気配を感じて安心する。



『(これで被害は私で留められる。誰も死なない。)』



奥へ奥へと日輪刀を探し、進んでいく。



すると後ろにいた鬼の気配がすごい勢いで詰め寄ってき、気づいた時には真後ろにいた。




『(な…!よけれな…)』



体を捻ったが狭い家の中では意味もなく、私は鬼の攻撃をもろに食らう。



そして、小さな体は吹っ飛んでいき、何枚もの襖を突破って進んでいく。




鈍い音と共に、私の体は壁にあたり止まる。



『ゲホッゲホッ…(最悪…穴があいた…)』



腹を突破って刺さった太い木を力を込めて抜きながら口元の血を拭う。



刺さった太い木はズルッという気持ち悪い感覚と音をさせながら抜けていく。


鬼「何処だ…出てこい……殺してやる……」



『(まずいな…血が止まらない…早く治れ…)』


一向に塞がらない傷を抑えながら焦る。



死にはしないが血を失いすぎると倒れてしまう。


だから早く塞がってくれないと困るのだ。



『(なんで…!?……もしかして薬のせい?)』


私はまだ体の中に残っている感覚がある食事に混ぜられた薬の存在に気づいた。

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鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年8月23日 2時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - や、やばい!続きのお恵みをっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2020年8月23日 0時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!頑張って続き書いていきますね! (2020年7月5日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
- この話すっごく好きです!続きも楽しみにしてます! (2020年7月1日 17時) (レス) id: 456d2e2709 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - つむ狐さん» ありがとうございます!更新停止してしまっていましたが、これからまた更新を頑張っていくのでお願いします! (2020年6月23日 5時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年5月13日 20時

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