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60度目の人生 ページ18

私は今街に来ている。


理由はこの顔を隠すための面を探すため。


この街は弥生から聞いた任務の帰りに寄った初めての町。



小さいけれど栄えているような賑やかな町だった。


いくつか店を回ると、面や置物など雑貨の類が置いてある店にたどり着き、私はそこでひとつの黒い狐の面を見つけた。



『鱗滝さんが作ってた面も狐だったよね…これにしようかな…』



黒い狐の面は左目の所が白くそれ以外は黒。
境目の部分は黒が白を侵食して行くようなそんな感じがした。


そして右頬の辺りに大きな青い彼岸花が描かれてあり、それは金の川の中に1輪だけ咲いてあるそんな描かれ方だった。



私はそれを店主から買取、顔につける。


それからふらふらと歩いていたら、道に迷ったようで森に入ってしまっていた。


『(何してんだろ…本当……弥生、は御館様に報告に行ったんだっけ?はぁ、どうやって帰ろう…)』



?「あら?もしかして道に迷っちゃった?」



途方に暮れていたら後ろからそんな女の声が聞こえた。



私はその声に振りかえる。



女は何も答えない私を見て、もう暗くなるし、私のお家においでと親切に私を家へと呼んでくれた。



そして話せない私はふるふると首を横に振る。



女「いいのよ!子供は甘えなさい!」



と強引に女に手を引かれて家へと行く。



女から連れていかれた家はとても大きく、複数の気配がする。



きっと大家族なのだろう、そう思い家へと入る。




迎えてくれたのはたくさんの女の人達で、男の人はいなかった。



私の考えに気づいたのか、女は人のいい笑みを浮かべて男達は仕事からまだお帰りじゃないのよと教えてくれる。



そして案内されて奥へ奥へと進んでいく。



そしてふと気づく。



こんな大人数の中に混ざっているのがおかしい、そんな気配に。



『(何、ここ…鬼の気配がする……)』



懐にしまってあるメモ帳を取り出し、″筆談ですみません、話せないのでお許しください。何か困ってることありませんか?″そう聞く。


女は話せないことに驚いたようだったが、困ってることはないと否定する。



『(鬼に気づいてないのか?いや、そもそも鬼はなんで女達を食べない?)』




そんないくつもの疑問が浮かび上がってくる。



ここは何か変だ。



何かがおかしい。



早く、早く出なくちゃ…



でも鬼がいる、ほうってはいけない…


たらりと流れた冷や汗に気づかない振りをして私は出された食事に手をつけた。

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鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年8月23日 2時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - や、やばい!続きのお恵みをっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2020年8月23日 0時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!頑張って続き書いていきますね! (2020年7月5日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
- この話すっごく好きです!続きも楽しみにしてます! (2020年7月1日 17時) (レス) id: 456d2e2709 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - つむ狐さん» ありがとうございます!更新停止してしまっていましたが、これからまた更新を頑張っていくのでお願いします! (2020年6月23日 5時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年5月13日 20時

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