出久の双子の姉は愛されたい2 (ページ5)

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愛されたい49 ページ5

目の前にいる相澤さんは私の言葉に答えることはなくて、私は肯定以外の答えは求めていなくて…

『無理、したいんです。私が。』

まだ頑張れる、まだ私は疲れていないから。

相「…はぁ……言っても聞かないだろう？その目は。分かった、但し体と心を大切にしろ。倒れたりしたら許さないからな。」

『わかりました。ありがとうございます』

相「ん、家まで送るから帰るぞ。」

その言葉にありがとうございますとまた言ってから歩き出す。

相澤さんもそれに合わせて横を歩いてくれる。

『(何気に車道側歩いてくれてるのイケメンだよな…流石私の憧れのヒーロー。)』

相「そう言えばAはどこの中学なんだ？」

『折寺中です。因みに生徒会長です(ﾄﾞﾔｧ』

ドヤ顔をかましてそう言えば、折寺中か…と呟く相澤さん。

相「市立中学か。」

『あ、そうですね。市立折寺中学。』

そう答えれば相澤さんはまた考え込むように黙り込む。

『あの…相澤さん？』

相「ん？あぁ、なんでもない。」

そう言って相澤さんは私の頭を撫でる。

『(え、ほんとになんなの？撫でてもらえるとか嬉しすぎるんだけど？？)』

ファンサが過ぎる相澤さんを見上げるも、やはり何かを考え込んでいるようだった。

そのまま一時撫でたあと、その手は離れていって、少し名残惜しい気もするがもう家にも着いてしまう。

ここの角を曲がれば…

『相澤さん、私の家あれです。私のせいで遅くなったし夜食べていきます？』

正直言って夜ご飯が1人なのだいぶ寂しい…

今までは出久やお母さんがいたし…

それを見越してか相澤さんは2つ返事で了承してくれた。

相「…結構広いんだな…」

『え、あぁそうですね。それでもここ、家賃めっちゃ安いんですよー。あ、適当にかけててください。』

そう言ってご飯の準備をしていく。

相「何か手伝うか？」

『いえ、大丈夫です！ちゃちゃーとできちゃうんで！嫌いなものとかありますか？』

相「いや、特にないな。」

『それならパスタにしますね。』

そう言ってから料理に取り掛かる。

相澤さんはゼリー飲料を大量に購入していた。

そして度々合理的という言葉を出していたところから予想するに、きっと普段の食事は合理性を考え、ゼリー飲料で済ませているのだろう。

ならば、と栄養満点のパスタとスープ、サラダを作ることにした。