出久の双子の姉は愛されたい

愛されたい22 ページ24

ただひとつ問題が出てくる。


衣食住の住をどうすべきか…


もう疲れきってしまった足を少し休ませるために雄英高校の近くで座り込む。


『んー、家にはもう戻れないし…だからといってこの年でホームレスは嫌だなぁ…中学もあるしね…あぁ、でも中学行きたくないなぁ…出久いるし。どうしよう、一人暮らし？いやでも保証人が…(ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ』



いつの間にか移ってしまった出久お得意のﾌﾞﾂﾌﾞﾂという呪文のような独り言。


この独り言案外馬鹿にしてられんのよ？


めちゃくちゃ考えまとまるんだから！！



傍から見たら怖いけど()



？｢…ぃ……｣



『保証人無しでも家って借りれるものなのかな…貯金は沢山あるし一人暮らしできない訳では無いんだよな…』



？｢…ぉ…に、てる……｣



『1度家に帰ってお母さんに保証人になってもらう？嫌だなぁまたヒス起こされるだろうし…』



？｢おい！何してる？｣



その大きな声で漸く私の考えが途切れ、弾かれたように上を向く。


『え、と…？』



またナンパか？と思ったがどうやら違ったようだ。



『な…！イレイザーヘッドですよね？』



ばっと立ち上がった私は目の前の怠げな表情でこちらを見ている男に詰め寄る。


『その首に巻いてるやつ！イレイザーの捕縛布ですよね？それに今ちらっと見えた黄色のゴーグル…！イレイザーのゴーグルだぁ！！』



出久がオールマイトの大ファンなのなら、何を隠そう、私緑谷Aはイレイザーヘッドの大ファンなのだ。

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