鬼舞辻無惨のそっくりさん (ページ3)

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弐話ページ3

あぁ…、

疲れた…

あのクソ上司共、責任を全て私に押し付けやがって…

おかげで今日も家に帰るのは一時位になりそうだ。

最近は会社で終わらない書類等を家でやることも増えたからなぁ

部下から、顔色が悪いと言われてしまった。

ちなみに今日も書類はある。

─────そんなことを考えていたからか、それともそうなる運命だったのかは判らないが、

私は今日、よくわからない出来事に巻き込まれてしまった。

近道をしようと、路地裏に入って三分程歩いた時だった。

いきなり、誰かに肩を掴まれた。

ﾋｮｯ!?

急いで振り向くと、珍妙な格好をした、額に痣がある少年だった。

誰?

よくわからない事態に頭がショートし、そのまま五秒程固まってしまった。

すると、その少年が、叫んできた。

「鬼舞辻無惨、また浅草の罪も無い人々を鬼に
　しているのか!?

　それに、あの二人の鬼!!

　あの人たちは、自分が十二鬼月だと勘違いし
　ながら死んでいったんだぞ!!!

　勿論人を食べたのはいけないが…

　鬼にさせられて、お前に嘘を吐かれて!!!

　お前は、鬼の中の鬼だ!!!!

　絶対に許さない!!!!!」

うっ、耳が痛い…。

至近距離で叫ぶなよ…

何で仕事帰りに、名前も知らない少年に、叫ばれなくちゃいけないんだよ…。

私はこの時、疲れすぎてイライラしていた。

いや、イライラを通り越して怒っていた。

だからだろう、その少年が怯えた様に肩を揺らしたのは。

自慢じゃないが、私はあのブラック企業ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝの、「一番怖い上司ランキング」で一位をとったことがある。

うん、自慢にならないね。

まあ、それと同時に「頼りになる人ランキング」、「上司•部下にしてよかったランキング」等でも一位をとったがな。

アッ、話がずれた。

つまり、大の大人(しかもエリート)が怖がる程の私が、本気で怒ったらどうなるか。

心臓の弱い人だったら、死んでいるだろう。

そんな私の怒りを間近でくらった少年は…。

ｱｯ、ｷｾﾞﾂｼﾃﾙ

どうしよう。

いや、ホントにどうしよう!!!!!!

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「いつかこのセリフ言ってみたかっ((ｸﾞﾊｯｯ」
　 by.吾絈

─その後、吾絈を目撃した者はいないという。