からかいたい、さんじゅうろく ページ37
・
な
監督からの話も終わり、後片付けにもどろうとすると、ふと時計を水道に置き忘れてしまったことに気づいて頭を抱えた。
「早く取りに行かなきゃ....」
と体育館を出て小走りで廊下の角を曲がろうとした時、聞きなれた声が聞こえて反射的に身をひっこめてしまう。そうっと聞き耳を立てると、何やら国見くんと影山くんが話しているみたいだった。
「影山、俺らのに手出すなよ」
「(何の話だろう？)」
「....は？」
影山くんは何を言っているのか分からない、という風に眉をひそめる。同感です。
「有村さんは、青城のマネだから」
「(私！？)」
私は驚きすぎて、思わず持っていたノートを床に落としてしまった。
かちゃん、と音が響いて二人の目線がこちらに集まる。
「なに？Aさん、もしかして覗き見？」
「いや、えっと、あの、違くて！」
国見くんはわざとなのか、下の名前を呼んでニヤニヤ笑う。
そしてそんな彼に私がなんとかごまかせないかとあたふたしていると、いきなり影山くんが私の腕をつかんでじっと目を見つめてきた。
「Aさんって言うんすか」
「え、あ、うん」
「俺、影山飛雄です」
「存じております........？」と私が言うと、影山くんは嬉しそうに頬を緩ませて「そう、すか」と笑う。
何この状況、と頭の中が？でいっぱいになる私。そんな時、ふいに後ろに体温を感じて「へっ」と間抜けな声が出てしまった。
「だから、変に近づくなって言ってんの」
肩に回された腕、耳元で響くけだるげな声、ふわっと香る優しい柔軟剤。
私は国見くんに後ろから抱きしめられていた。
「え、え、え？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 471人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はるだんご。(プロフ) - つゆもち。さん» めっちゃくちゃ返信遅れてごめんなさい〜！！ありがとうございますとっっても嬉しいです、、、（ ; ; ）！そろそろ新作を描こうと思っているのでよかったらご覧ください〜！！ (2020年7月17日 22時) (
レス) id: a47a472d9c (このIDを非表示/違反報告)
つゆもち。(プロフ) - おほほほほ、、、完結おめでとうございます！！！見てて本当にきゅんきゅんしてました、、新作も期待して待ってます！！お疲れ様でした！ (2020年3月15日 16時) (レス) id: 61977e42f6 (このIDを非表示/違反報告)
はるだんご。(プロフ) - 黒崎零菜さん» コメントありがとうございます（ ; ; ）新作頑張りますのでぜひ遊びに来てください！！待ってます（笑） (2020年3月15日 12時) (レス) id: c5024ad826 (このIDを非表示/違反報告)
はるだんご。(プロフ) - るな@イヴちゃん?さん» るなるなありがとう〜！！たくさん応援してくれたおかげです笑またよろしくね（ ; ; ）！ (2020年3月15日 12時) (レス) id: c5024ad826 (このIDを非表示/違反報告)
黒崎零菜(プロフ) - ついに完結してしまうですね…寂しいです…新作楽しみにしています！ (2020年3月15日 4時) (レス) id: 943180d6d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるだんご。 | 作成日時：2020年1月8日 20時
