episode.46 ページ47
〜貴方side〜
日本の生活にも慣れ、色々なことに余裕が生まれ始めた、ある日。
家にある人がおしかけてきた。
「晴!」
「え?!なんで!」
ロングの髪にパッチリと開かれた目。
引き締まった腰に高い身長、長い足。
気の強そうな顔や雰囲気は、どこか春子に似ているように感じる。
「それで?昔から晴の弟自慢は腐る程聞いてるから嫌でも覚えてるけど、でも、三人目と四人目の弟の話は流石に聞いてないわね」
「あぁ、ありゃ末っ子の零と月希だよ。
零は去年までカナダに、月希は今年の3月までアメリカとカナダに居たんだよ」
「ふーん」
俺と零を交互に見る女。
「零?」
すると突然、零は犬を抱え立ち上がり「散歩に行ってくる」と行って逃げように家を出ていった。
「僕もお邪魔だと思いますので、失礼しますね」
「待って」
女が俺に近づき、まじまじと顔を見る。
「なかなか整った顔してるわね」
「ありがとうございます」((ニコッ
「私は清華、晴とは高校からの付き合いなの」
「そうですか」
清華は俺の返答に首を傾げたかと思うと、突然俺の手を取り、歩き出した。
「あ、あの?」
「ちょっと話したいことがあるの」
「え、えっと・・・」
「アンタの部屋は?」
「2階ですけど・・・」
ズカズカと2階へと上がり、俺の部屋に容赦なく入る清華。
いや、なんだよ。
「あの・・・清華さん?」
「アンタと散歩に行った弟。
全く似ていないけど、どうして晴の弟なの?」
「それは、晴さんのご両親に拾われたからです。
僕たちは元、施設の育ちなので」
「施設・・・ね・・」
ばつが悪そうな顔する清華。
そんな顔するなら初めから聞くなよ
「変なこと聞いて悪かったわね」
「いえ、お気になさらず」((ニコッ
まぁ、施設で育った人間が居るってだけで不信感を持つ人間が居てもおかしくない。
分かってはいても、やはりそういう人間には腹が立つものだ。
部屋を出た清華を追うように、俺もリビングへと戻る。
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悠優(プロフ) - すごく面白かった!!SUPERLOVERSの作品で、こんなにいいものに出会えたのは初めてです!男主君の感情に涙が出たり……。いつもすごい、更新と結末が楽しみで待ってました。続編も書いてくださるならば沢山読みます!! (2018年5月28日 5時) (レス) id: ff0955d0d1 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - 続編もちろん希望です!SUPERLOVERSのあの焦れったい感じの雰囲気がすごく表現されてて、ユピノンさんの小説が大好きです^ ^ これから男主くんがどうなっていくのか、楽しみに続編期待してお待ちしてます!^ ^ (2018年5月28日 3時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 続き気になります!主人公と晴の関係も気になります!なので続編希望します! (2018年5月28日 3時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス(プロフ) - 凄い気になる!続編待ってます!! (2018年5月28日 1時) (レス) id: d972e9a204 (このIDを非表示/違反報告)
玉子(プロフ) - とても楽しませてもらいました!本当にこの物語が大好きで続きもきになるので続編待ってます! (2018年5月28日 0時) (レス) id: ae214f582e (このIDを非表示/違反報告)
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