【SUPERLOVERS】孤独な仮面

episode.1 ページ2

アメリカ合衆国マサチューセッツ州。






世界でも選ばれた頭脳の持ち主達が集まる、ハーバード大学。







そこでは今日、ある一人の生徒の存在が注目を集めていた。









「Hey!!rui」(おい！ルイ)

「What is it Alex.」(なんだい？アレックス)







大広場で優雅に本を読む彼の姿を誰もが見つめるなか、アレックスと呼ばれる青年は気軽に声をかける。









「I heard that you graduate?」
(聞いたぞ！お前卒業するんだって？)

「Aa.I finished all the curriculum.」
(あぁ、全てのカリキュラムを終えたからね)








そう、彼はわずか13歳でこのハーバード大学に入学し、なおかつ15歳で卒業を迎えることになっていた。









「Why will not say anything!」
(どうして何も言ってくれないんだよ！！)

「Sorry sorry, I completely missed the timing.」
(ごめんごめん、言うタイミングを逃してしまってね)

「So? What are you going to do now?」
(それで？これからどうするんだ？)

「I have not thought about anything yet.」
(まだ何も考えていないよ)









本を閉じ立ち上がった彼は、自分に向けられている視線を感じながら、ポツリと呟く。









「If you say・・・」
(強いて言うなら・・・)









彼は後にいるアレックスの方を振り返り、優しく微笑みながら言葉を続けた。









「I would like to go to places where there is no one who knows me.」
(僕のことを知っている人がいない所に行きたいな)

「rui・・・」
(ルイ・・・)

「Haha, it is a joke.」
(アハハ、冗談だよ)









そう言って笑った彼は、背を向け静かに歩きだす。









そんな彼の背中を見つめるアレックス。








彼の笑顔の裏側には一体どんな想いがあるのか、









そして彼が放った言葉の意味は、









今の彼には知るよしもなかった。

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