蒼い陽 Aoi_Haru (ページ4)

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再会ページ4

勉強してる時って結構楽しい

特に現代文

相手の心情を読み取って、共感したり、疑問を抱いたり

今までにない新しい感情を味わえたりするこの教科はある意味私の中での旅行のようなものになっている

？「金村さん！また学年トップやん！」

自分の名前が呼ばれたことに振り返ると数人の女の子がやってきた

何処のクラスにも必ず居る、大人数で活動して学級を取り仕切る女子力溢れた女子生徒たち

私みたいに、こんな短い髪型の子なんて居なくてほとんどが長い黒髪を靡かせ、派手に化粧をしている

？「ほんま、凄いよなー！しかも、また告られたんやろ？」

？「確か、林先輩やったっけ！」

？「え！あのサッカー部エースの？｣

？「しかも、金村さんが告られたの今月だけで5人やってー！｣

どうやら私の話をしているらしいが、当の本人が全くついて行けていないという状況

というか、こんな情報、どっから仕入れてきたのかが不思議である

そしてこれが嫌みなのか純粋にそう思われているのかは、正直分からない

でも、苛めなどは受けていないため、まだセーフゾーンにいるっぽい

この二年間の高校生活で、うまい具合に、地味すぎず派手すぎずをキープし続けてこれた

告られるとかは、ただの欲求不満な男子による彼女探しで、路頭に迷う奴らのターゲットになっているだけやろうし、これといって目立つことなくやってこれたと思う

"YOU、ジャニーズ入らない？"

「…地味に忘れてた」

この先日の出来事が無ければ、の話だが

昨日の出来事が脳内に何度も流れる中、真剣に授業を受けた

これだけしか取り柄のない私はあんなことで惑わされている場合ではない

授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響く

先生「今日はこの校舎を貸すことになったから17時までには全員出るように。以上」

誰に貸すのか。

そもそもこんな古びた校舎を貸して欲しいと希望する人が居るものなのか、とふと疑問に思いながらも、帰り支度を始めた

?「金村さん！」

「…うわっ」

数人の女先輩らが、ズラリと周りを囲む

まるで鳥籠状態である

？「林川が図書室で待ってるって！」

？「早く行ってフってやー？」

？「もし付き合うとか言うたら、どうなるか分かっとるよな？」

…何この集中攻撃