検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:6,011 hit

真実 ページ8

「……ハハハッ」

なんだ、バレてたのか。

ひとしきり笑った後に、俺は静かに言った。

月が再び隠れた暗い屋内に不穏な空気が流れる。

目の前の春花さん…いや、柳生春花は、依然として、恨みを込めた目で俺を睨んでいる。

「何が面白いの?椿を殺したくせに。のうのうと葬式にまで出て。」

私の椿なのに。と
柳生春花は、ギリィ、と効果音がなるくらいに歯を噛んだ。

俺はその言葉に肩をすくめた。

「君は思い違いをしている。」

「椿…いや、彼女は俺に身を委ねたんだ。『助けて』だなんて。まるでこどもだった頃に戻ったみたいだったよ。」

柳生春花は、一瞬狼狽え、「何の話を。」と、聞いた。

「聞きたいだろう?君は椿に歪んだ愛情を向けていたんだからな。」

柳生春花の表情に動揺が滲んだ。

それに畳み掛けるように、俺は続けた。
「君は彼女を自分だけの物にしたかったんだろう?でも、ならなかった。

それは何故か?答えは『早乙女椿は俺の物』だからだ。」

嫌みったらしく、煽るように言ってやれば、

「っこの変態野郎!!椿に何を吹き込んだ!」

案の定、逆ギレして、いつの間にか手に持っていた包丁を突きつけて来た。

柳生春花は、俺の手が"まだ"縛られていると思っている。
煽りに乗って近づいて来た今がチャンスだ。

手を椅子から離して、柳生春花の首を絞める。
突きつけていた包丁は、左手で柳生春花の手から抜き、遠くへ転がした。

包丁がコンクリートに衝突した音を聞き、柳生春花へ向き直った。首を絞める力は緩めないが、死なない程度にはしている。

「っく…び…くるし………なん…で…ッ手…」

形勢逆転に、余程混乱しているようだ。解読すれば、『首が苦しい。何で手が離れている』だろうか。

首を絞めながら、柳生春花に体重を掛け、椅子に座らせる。少々手荒になったが、手を縄で固く結び、拘束し、首から手を離した。

「ゲホッ…ッハ…グッ……」
手を離した途端に咳き込んでしまったが、大丈夫だろう。と、話を続けた。

「…で、何で手が離れたか、だっけ?俺は優しいからな、教えてやるよ。事件の全貌をな。」

柳生春花は、荒い息を繰り返しながら、こちらを睨んでいた。

「まずは、手が離れた事からにしよう。
柳生春花…あんたは俺の手を拘束した時、
『もやい結び』をしただろ?」

「もやい結びは、横からの力に弱い上に、輪の部分を引っ張ると、簡単にほどける。」

「そんな事も知らないのか?」と、俺はしたり顔で言った。

「…ッ」

相対→←虚偽


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
設定タグ:オリジナル、創作 , 死ネタ , 男主 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

hiroko - すごいですね、、、、面白かったです! (2020年12月30日 8時) (レス) id: 8a3d376cd9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:不鮮明なリンゴ | 作成日時:2020年4月1日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。