ソロしてたら出会いました。【BTS】 (ページ6)

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JK「カトク、してないんですか？」
JM「カトクですよ？ヌナ、Instagramはされているじゃないですか」
NM「ああ、そういえばヌナはあまり機械が得意ではないとどこかで聞いたような……でもまさか、それでカトクも？」

凄まじい質問攻め。ヌナちょっと休憩したい。
……と思っていてもまあ、正直カトクをしてないっていうのはこのスマホ社会の世の中ではかなり異質で。私自身もそれを分かっているから、これは答えてあげることにした。

『確かに機械……というか、電子機器がダメで連絡を取るスマホと撮影やダンスのレッスンで使うカメラ以外はあまり触れたくないのはあるけど。シンプルな理由は、』
JM「理由は？」

『興味がないから』

目の前の端正な三つの顔が、ぽかんとした間抜けさんになる。ああせっかくのイケメンさんが台無しだよ皆。

JK「……ほんとにそれだけ、なんですか？」
『うん。私は有難いことに、本当に今好きなことで生活できているから。物で溢れているこの世界では新しいことにもすぐに出会えるし、興味がないことをしている時間なんてない』

女子らしくない、と自分でも思う。
でも我ながら本当に、この言葉は正しいとも思うんだ。
人間いつかは、この人生に終わりがくるから、
だったら自分に正直にならなきゃ。

『事務所もいい人たちばっかりで、私のこのスタイルを否定しないからね。連絡は基本電話で、無理なら元々スマホに入ってたメールアプリ。連絡は内容が伝わればいいと思ってるから、カトクには興味が持てないのかも』

いまだに呆然とする三人に、苦笑を向ける。
自己中心的だって思うでしょ、私も私をそう思う。
けどまあ、これが自由ってことなら。
私は、こう生きたい。

NM「……やっぱり」
『ん？』

しばらくの沈黙を破ったのは、深呼吸したあとのナムジュンさん＿＿いや、ジュナ(と呼んでほしいと言われたからそうすることにした)だった。

NM「凄いです。世間にも常識にも囚われない、けれどちゃんと世界を見てる」
JM「僕も……感動しました！いつもヌナはこんな風に生きてるから、あんなに素敵な音楽が出来るんですね」
JK「かっこいいですヌナ、カトクしてないこと問い詰めちゃってすみません」

……あれ。
なんだろう、凄い優しい。

私の価値観を話しても、引いたり、
難しい顔をされたり、常識がないのかと怪訝な目を向けられたり、

そういうことをしないのは、

事務所の人間以外は、初めてだった。

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