タイムリミット (HAN side) ページ7
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朝日を一身に浴びながら人が来る度声を出す。
挨拶運動なんて、俺も生徒会長になるまではヤーめんどくさいだけじゃんか、と思っていた。
けどまあ、やってみたら挨拶が返ってきたらなんとなくいい気分だし、悪くないなと思える。
特に、
好きな子が来た時なんかは。
同じ生徒会執行部の彼女は、毎回恒例の朝早く集合しなくてもいいたった一つの権利を巡ったジャンケンで本気を出した。まあ、朝は弱いらしいしそんなところも可愛いな、なんて重症なことを考えていたけど。
『おはようございま〜す』
まだ眠いのか、ゆるい声で俺たち部員の声に応える彼女が、段々俺に近づいてくる。
すると部員の恨みを買った彼女がかけられたちょっかいに反撃し始めた。さっきの眠そうな声と打って変わって楽しそうにはしゃぐ彼女は、俺の存在にまるで気づいていなくて。それが悲しくてずい、と前に身を出した。
案の定、その頭が俺の鎖骨辺りにぶつかる。
慌てて顔を上げた彼女は、相手が俺だと分かった瞬間に安心して気を抜いた。
HN｢はーあ、一人勝ちして優雅に登校してるAくん。前を見て歩きましょうねー？｣
そう言えば、げんなりした声で挨拶が返される。彼女は基本的には落ち着いていて、だからか俺の事も生徒会長としては尊敬してくれているんだろうが、先輩としては明らかに軽視されている。
今も｢校則違反だ｣なんてごねる俺を軽くかわして、前に進もうとする。
そして俺は、｢そんな態度取っちゃうんだ？｣なんて言いながら彼女の顔を覗き込む。ほんとにその目に俺はちゃんと映ってる？
そして目を見て、驚いた。
だってその目には動揺があったから。普段虫だろうと怪談だろうと冷静にぶった斬る彼女が動揺している所なんてまず見たことがないし。
しかも俺となかなか目が合わない。これは、ねえ。
少し期待しても、と思った矢先。
『はいはい、生徒会長さんお〜〜はよ〜〜うございま〜〜〜す！！！』
大きな声の挨拶とともに、視界が彼女の顔でいっぱいになる。先程とは逆で、しかもさらにアップなこの状況で、流石の俺も｢え、｣と声を漏らすことしか出来なかった。
なあ、A。
君はそうやって、予想外に俺を驚かすし、その癖俺の事はただの先輩だと思って軽く見るんだ。
俺とAが一緒に話せる時間も、数えてみればあと少し。だから。
『せっかくのワラビーフェイスが台無しですよ？』
そうやって笑うAに、俺は、そろそろ本気を出したいよ。
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るぇもん(プロフ) - 細かくて申し訳ないのですがジソナではなくジソンアだと思います… (2022年7月12日 21時) (
レス) @page22 id: 32736c39e3 (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふくlike(プロフ) - サラさん» ほんとですかまたまたお世辞がお上手なんだから、、、ちゃんと神作にできるように頑張ります、、！ (2021年1月30日 19時) (レス) id: 851fdc26ff (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - いちごだいふくlikeさん» プロフィール見ました！！プロフィールから漂う神のようなお話の予感…更新頑張ってください！！ (2021年1月29日 22時) (レス) id: 1943299eac (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふくlike(プロフ) - 1.0神無月さん» うわああ嬉しいお言葉本当にありがとうございます！！私自身まだ書けていないメンバーもいるので続き作ろうかな、と悩んでいたので嬉しいです！長編の方もありがとうございます！！ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 851fdc26ff (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふくlike(プロフ) - サラさん» お待たせしました！！！取り急ぎ開設したのでよければぜひお読みください！！ (2021年1月29日 21時) (レス) id: 851fdc26ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすてい | 作成日時：2020年12月7日 15時
