HJ:さよならを取り返す ページ27
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朝起きて、宿舎のカーテンを勢いよく開けると、なんとも言えない曇り空が広がった。
ああ、嫌だな。
こんな空見たら、また……というか、今この瞬間もずっと、ほんとは頭の中にあるけれど考えないようにしていたことが、一気に思い出されるんだ。
A。
元気ですか。
俺は、もう三年経ったのに、
まだAに会いたくてしょうがないよ。
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幼なじみだった俺たちは、周りの奴らに｢さっさとくっつけよ｣とか｢いつ結婚するの？｣とかいろいろ言われてたね。
でもAは一貫して、
『も〜またその話？ジニは幼なじみなの！ジニに私は勿体ないし、私にジニは勿体ない！笑』
そう言ってたっけ。
俺の気持ちも知らないでずっとそればっか言ってるから、俺は当然叶うことなんかないと思い込んでた。
でも、中学のあの日。
体操服を忘れて帰って、どうしても明日要るから仕方なく取りに戻ろうとして教室へ向かっていた時だった。
｢……も〜Aはずっと黙ってるままでいいの？｣
『…………よくない。けど』
Aが友達と話してる声が聞こえて。
その時のAの声が、びっくりするほど沈んでて。
教室に入るのをやめて、咄嗟に扉の横の柱に隠れた。
｢自分の気持ちは自分で分かっとかなきゃ。ソジュンくんにもちゃんと返事出来ないよ？｣
『うん…………分かってるの。あとは私が、勇気出すだけだって……』
自分の名前が聞こえたりしないかな、なんてドキドキしてたのに。現実は冷たくて。
クラスメイトの男子の名前が出た瞬間、ああ終わった、俺の恋愛ってこんな呆気なく終わるんだ、って血の気が引いていった。
気づいたら家にいた。体操服は！？ってお母さんの声がしてたような気もしたけど、ほんと気づいたら家にいて、どうやって帰ったかとか覚えてない。
この頃には、俺はJYPのオーディションを受けることを決めていて、夢が定まっていた。
だから、想いを伝えること自体、迷っていた。
そして、俺は一度諦めたんだ。
でも、曇りの空の日。
『ヒョンジナ〜』
HJ｢ん〜なに｣
『好きだよ』
あまりにも自然に、まるでお昼に食べたものを聞くみたいに、Aはそう言った。
HJ｢……………………え、？｣
『ごめん。ヒョンジナの夢は分かってるし、それを一番近くで応援するっていうのはずっと約束してたことだから、絶対守るよ。
ただせめて、想いだけでも知ってくれたらなあ、なんて自己中なんだけど……』
恥ずかしさと申し訳なさが混じったような顔をしたAを、その場で強く抱きしめたなあ。
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まめ大福 - すごく面白くて一気読みしてしまいました！申し訳ないのですか、リノの絶対的な存在のその後的なものを書いてほしいです！この短編集のなかで1番好きなお話なのでリクエストさせていただきました。今後も頑張ってください！応援してます！ (2022年10月7日 4時) (
レス) id: bd00fcfe26 (このIDを非表示/違反報告)
ミトコンドリア - いえいえ、こちらこそ面白い小説を創ってくださり本当にありがとうございます！永遠の始まりも更新とっても嬉しいです！永遠の始まりの中のメンバーみんなが大好きでほんとに愛してやまないです泣 短編集も含め今後のお話楽しみに待ったいます！♡ (2022年3月31日 0時) (レス) id: b7cb0d11a5 (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふくlike(プロフ) - ミトコンドリアさん» 短編集用のネタをいくつか用意できそうなので、WINTER STORYが完結し次第、また短編集を続けていきたいと思っています！本当に嬉しいお言葉をありがとうございます泣 負担だなんてとんでもないです、私の自己満足の小説を楽しんでくださり本当にありがとうございます泣 (2022年3月30日 0時) (レス) id: 851fdc26ff (このIDを非表示/違反報告)
ミトコンドリア - いちごだいふくlikeさん» あすていさんの短編集とっても大好きなので密かに楽しみにしています、！永遠の始まりもいつまでも待ちます！それぐらい大好きな作品なので！あすていさんには楽しく執筆活動をしてほしいので小説を書くことが負担にならないことを1ファンとして願っています！ (2022年3月27日 22時) (レス) id: b7cb0d11a5 (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふくlike(プロフ) - ミトコンドリアさん» そして永遠の始まりについてですが、長らく更新出来ておらず申し訳ありません。最早冬も過ぎ去り春になってしまいますが、必ず完結させることをお約束します。待っていて下さっているにも関わらずこちらの方が我儘を言ってしまいますが、あと少しだけお待ちください…！ (2022年3月25日 3時) (レス) id: 851fdc26ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすてい | 作成日時：2021年5月18日 2時
