神の力を持つ少女 【ヒロアカ】 3rd season

＃ ページ26

「あ、やべぇ、お前、消えたぞ！」




突然、トゥワイスが、私を指差して言った。





…ということは、私がヴィラン連合に捕まった、とみんなに知られたってことだ。





…みんなには迷惑をかけてしまった。






「どうするよ！？も一回作るか！？」


「アホか。バレたならそれでいい。」





そして私を見て、荼毘はニヤリと不気味な笑みを浮かべた。





「絶望しただろうなぁ？ヒーローたちは。」





「っ、」





…何やってんだ、私。





マントで隠れた手を、ギュッと握りしめた。





…大事な妹はヴィランに捕まってしまう。




みんなにも迷惑をかけてしまった。





………私は、迷惑かけてばっかりだ。






そのとき、トゥワイスと荼毘は、何かに反応した。





微かに聞こえる無線機の音。





…それを聞いて、ニヤリと笑う二人。





………あぁ、目的を達成してしまったんだ。





………………爆豪が、捕まったんだ。





すると、私に気づき、荼毘が言った。





「…お前も気づいたと思うが、Mr.コンプレスが成功。よって幕引きだ。」




身体の力がガクッと抜けた。





………自分の無力さを、これほどまでに憎んだのは初めてだ。






「しっかし、藍上A連れてきた意味なかったか！？いや、あったか！？」





トゥワイスが、私を見て言った。





「さぁ？まあ、思ったより作戦が上手く進んだってことだな。


………ここのガスと炎は晴れてるのは予定外だったが。



予定通りにはいかねぇもんだな……」




「そりゃそうさ！予定通りだぜ！」





………本当に、悔しい。






・






・





しばらくして。





「あれ？まだこんだけですか。」





トガヒミコが帰ってきた。





「イカレ野郎。血は取れたのか？何人分だ？」





…血？





誰かに怪我させたってこと…？






「…手は出さないって約束したじゃない。」




「えー？私はそんな約束してません！そんなことより、カァイイですねー藍上さん！」





トガはあっけらかんと答える。





…最悪だ。





…私は、なんなんだ。







何もできないただの弱者だったんだ。





大切な、






家族、





友人。






…何一つ、守れない。





悔しさに、爪の跡がつくほど強く、拳を握りしめる。





その時だ。





「ォォォォォ」





遠くで誰かの叫び声が聞こえた。





そして、





ズドオン！！






と大きな音と共に、






「知ってるぜこのガキども！！誰だ！？」





クラスメートが、来た。

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