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「レオナさん、今日は何か機嫌良いっすね。」
植物園から出てレオナの腕を引き補習の有る教室へと向かうラギーは、いつもは抵抗してくるレオナが素直について来ていることに驚いていた。
「まぁな。」
ラギーの言葉を受け、レオナはニヤリと笑う。
「さっき一緒にいたあの＜女の子＞と何かあったんすか？」
ラギーは呆れたように、しかしその好奇心を隠す気なく問いかけた。
＿男子校のウチに入学してきた＜女子＞ってなると…まぁ訳あり感強かったから、オレは見て見ぬフリしたっすけど。
獣人族は鼻が良い。
故に匂いで性別がわかる時がある。
彼らいわく＜女の匂い＞というのがあるらしい。
ラギーはめんどくさいことに首を突っ込むのが嫌なので少女に声をかけなかったようだ。
「あぁ、そんなとこだ。」
そう言いながら、レオナは先ほどの少女を思い出す。
『貴方が望むのであれば私は逃げない。』
そう言った少女の目は澄んでいて思わず吸い込まれそうになるほどに強く、美しかった。
しかし、レオナの襟を握る手や、声は震えていて、少女が相当怖がっていたことにレオナは気がついた。
あれだけ生意気なことを言われてもなお、気分を悪くしなかったのは恐らく、少女の目がしっかりとレオナを捉えていたからだろう。
恐怖を感じながらも、初対面である自分と向き合おうとする人物は性別問わず初めてであったため、少し驚きも感じていた。
＿まぁ、次会ったら遊ぶくらいはしてやらねぇとなぁ？
レオナは新しいおもちゃが見つかった時の様な表情をする。
いや、実際本気で少女の事を新しいおもちゃだと思っているのだろう。
そんなレオナの表情を見て、ラギーは少し驚く。
「まぁ、良いことがあったのは良かったっすけど、オレはあの子とは関わりたくないっすね。」
レオナにこんな顔をさせる人物に興味はあれど、野生の本能で少女に関わるとロクなことにならない予感がしてならないラギーは、やはり少女を遠ざける。
「はっ、好きにしろ。ただ男の群れの中に放り出された女を、1人にしちゃぁ可哀そうだろ？ラギー。」
「…うわぁ、レオナさん悪い顔してるっすよ。」
＿このレオナ様の尻尾を踏んだ分と、生意気な口をきいた分。きっちり取り返さねぇとなぁ？
悪い顔をして笑うレオナのを見て、ラギーは
＿あの子卒業まで生き残れるっすかねぇ。まぁ、ご愁傷様っす。
まだよく知りもしない少女に、心の中で手を合わせるのだった。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
