出来損ないの私だから。【ハリポタ】賢者の石2 (ページ22)

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ファーストネームページ22

『そんな事既に知っている。話をそらすな』

ﾄﾞﾗｺ「まだ分からないのか？」

『分かっていないのは君の方だマルフォイ』

ﾄﾞﾗｺ「やっぱり分かってないじゃないか。ドラコと呼べ」

ぽかんとしてしまった

何言っているんだ？

ドラコと呼べ？

マルフォイのファーストネームがドラコなのは当然知っている

それにプライドが高いことも勿論

そんな彼が名前で呼べと……？？

夢か？夢なのかこれは

それとも熱があるのか？

1人でうんうん言っている私をよそにマルフォイは続ける

ﾄﾞﾗｺ「おい聞いてたのか？？ロウェリス」

『あ、も、もちろん、きいてた……うん、きいてた……』

ﾄﾞﾗｺ「なんだその話し方、変だぞ」

『ダイジョウブダ、ヘイキ、ヘイキ……』

ﾄﾞﾗｺ「？？………まぁいい。ほら、呼んでみろよ」

『マルフォイ』

ﾄﾞﾗｺ「ドラコだ」

『……マルフォイ』

ﾄﾞﾗｺ「ドラコ」

『……………………ドラコ、さん』

ﾄﾞﾗｺ「敬称なんて付けるな。ほらドラコ」

『…………ドラ、コ…』

ﾄﾞﾗｺ「！！………その方がいいな。お前にファミリーネームを呼ばれてるなんて父上が知ったら悲しむ」

君が呼ばせたんだろうが……！！！

イラッとした私は嬉しそうにニコニコしているマルフォ……ドラコに何か言ってやろうかと口を開いたがそのまま閉じた

ここで私が何か言ったとしたら、どうなるだろうか

あいにくここは私とドラコの2人だけではない

グリフィンドール席でも無く、ましてやスリザリン席だ

ここでまた胸ぐらを掴んだりしてみろ

私だけならまだしもドラコに何があるか分からない

いつも寮のトップを占めているような彼だ

私なんかに胸ぐらを掴まれて怒鳴りつけられでもすれば彼の人望など全て消え去る

大勢に軽傷の悲しみよりも1人に多大なる悲しみ

そしてその1人とは私自身である

これが1番なのだ